November 29, 2005

◇Amazon.com では買えないフィリピンの本 〔2〕

 わたくし、本日少々二日酔い気味。思考能力が低下しており、集中力もありません。 
ということで、「苦しい時の本だのみ」。《◇Amazon.com では買えないフィリピンの本》−第2弾です。(第一弾はこちら
かといって、いい加減な本の紹介では決してありません。私にはとても大事なコレクションの中の1冊です。

◎建築に興味のある方は、必見!

BOOK A.HOUSE


Philippine Ancestral House (1810-1930) - Philippine Book 

古きよき時代の建築物が、その細部にまでわたり詳しく紹介されています。
ページはベージュ地にセピア色の写真とイラスト、”ノスタルジー”を感じます。


「Amazon では買えない」といっても、日本のAmazon の検索でヒットしないだけで、実はアメリカの Amazon ではヒットします。(上のタイトルから、Amazon アメリカにリンクします) ただし、Amazon 自体の在庫ではなく、《マーケット・プレイス》(外部業者)からの販売となります。(アメリカの取扱い業者ですので、アメリカからの発送となります。)

各章のタイトルページもお洒落。単なるお堅い建築の本ではありません。
編集者(著者でなく、編集者です。)の名を見てびっくり!

詳しい内容については、こちら →
ISBN が見当たらない! でもその代わりに(たった今ですよ)目に入ったのは、ページのトップにあった編集者名。《 Gilda Cordero-Fernando 》 - 「エェェェ〜、どうして今まで気がつかなかったのよ?」と自分を責める。

Gilda Cordero-Fernando 》- 今では幻の本、"CULINARY CULTURE OF THE PHILIPPINES " (「フィリピンの食文化」)の編集者。発行はなんと1976年。そんな時代にこういう本が出版されていたことだけでも珍しいのに、この年代に発行されたとは信じられないほど、写真も素晴らしく、内容も充実している。
残念ながら、私はこの本は持っていない。 
料理に携わっているフィリピン人の友人さえ、出身校の UP (フィリピン大学=日本の東大にあたる、と言われている)の図書館でしか見たことがないと言っていた。
私はラッキーにもこの日本で、この本に出合えた。 無くて元々と、出身校の図書館に問い合わせてみたら、あったのです! さすが、外国語大学!!! 現役学生でなくても閲覧可能ということだったので、飛んで行きました。卒業後、初めて訪れる母校でした。(全頁コピーして、写真入り頁は写真を撮ったことは言うまでもありません)


さて、本日の主役、PHILIPPINE ANCESTRAL HOUSES、単なる建築書とはちがう、と思ったら、そういうことだったのですね。センスのよさがあちらこちらに見受けられるのは、彼女の手による編集だったんだ。

では、内容の一部だけでもご紹介:

 ・「すべては BAHAY KUBO (バハイ・クボ=ニッパ椰子などでできた高床式の家)から始まった」
 ・「家が富の象徴であった頃」
 ・「幾何学模様から花模様へ」
 ・当時の大工さんの道具(イラスト)
 ・写真「フィリピン版欄間の数々」(このタイトルは私がつけました)
 ・カピスウインドウのバリエーション(イラスト)
  (半透明なカピス貝を格子状にはめ込んだ窓)
 ・「追記 17世紀の家」

日本語にすると、なにか堅い感じがしてしまうけれど、イラスト化した彫刻入り扉、ゲートやテラスのアイアンワーク、途中コラムの挿絵のシルエット画等、しゃれたデザインについ夢中になってしまいます。
(確か私はさっきまで二日酔い気味だったはず・・・)

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