May 17, 2018

◇ フィリピンのプロビンス、”Ilocos Sur(南イロコス)”の伝統食を知る


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"NAIMAS" は、イロカノ語で「おいしい」を意味するそうです。

"The Food Heritage of Ilocos Sur(南イロコスの食遺産)" の

サブタイトルがついたこの一冊は、文字通り南イロコスにおける

食の伝統を保持し、促進させることを目指しているということです。




naimas 3

南イロコス州は、ルソン島北西部、イロコス地方(Ilocos Region, Region I)に

属する州のひとつ。 イロコス地方全体としてならともかく、南イロコス州に

のみ特化しているとは、非常に興味深い一冊であることはまちがいありません。




筆者であり、編集者でもあるこの二名の序文から始まります。

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Deogracias Victor "DV" B. Savellano

南イロコス州 副知事




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Heny Sison

有名女性シェフ、クッキングスクール運営



実はこのお二人、以前チラリとだけですが、当ブログに登場しました。

[◇ お邸風フィリピン料理レストラン - Victorino's] として投稿した

イロコス地方の料理を提供するレストラン、Victorino's のオーナーです。




もうひとり、この本の完成に欠かせなかった人物がいます。

筆者の序文のあと、彼のプロローグが続きます。


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Neal Oshima

写真家


当ブログではもう何度も何度も登場するほど、フィリピンの文化、

特に食文化に関する書籍には大きなかかわりをもつ重要な人物です。

面識はありませんが、長年お慕いもうしあげているのであります (^ ^;


全301頁、テキストよりも彼の写真の方が多くを占めていて、読み物という

だけでなく、写真集としても、いえむしろ私には写真集として楽しめます。


(Neal Oshima 氏に関する過去の投稿リスト ⇒ こちら をスクロールダウン!)



* * *


この本は、南イロコスの 32の町と 2つの都市へのフードトリップを通して、

文書化されたレシピと、旅行記、そして夜明けから日没まで、自然光だけで

撮影された息をのむようなすばらしい写真で成り立っています。



naimas 7

目次

この段階で、もうドキドキ、ワクワク。胸が高鳴ります。




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内陸部・北部の章

ロマンティックでノスタルジックな街、

州都 Vigan から旅物語は始まります。




naimas 9

内陸部・南部の章

虫食った葉っぱも彼の手にかかればアートの域


この後、沿岸部の章へと続き、

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レシピの章へ。

野菜、シーフード、肉類、パン&デザートのジャンルに

分かれて、53種類の伝統的レシピが網羅されています。

おなじみのロンガニーサやエンパナーダだけではありません。

この地方ならではの料理の数々をお楽しみください、もち写真付き!




* * *

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NAIMAS! The Food Heritage of Ilocos Sur

By Deogracias Victor "DV" B. Savellano
&
Heny Sison

Photographer : Neal Oshima

Publisher: Sanicua Publication

ISBN-13: 9789719446736






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Posted by harana at 15:29Comments(0)

August 02, 2017

◇ 子供向け書籍で学ぶフィリピンの食文化


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諸外国についての知識を得るには、その現地で出版された書籍がお勧め。日本で出版されたそれとは情報量や奥深さにおいて比べ物にならないほど豊富です。
ただ問題は、言葉の壁。 現地語、または英語であっても日本人にはハードルが高いことは違いありません。
そんな時に役立つのが、お子様向け書籍。 イラストが多いし、それほど難しい単語は使われておらずわかりやすく説明されているので、外国人にはもってこい。 
これまでにも何度か絵本や子供用教材で語学や文化を学ぶ投稿をしてきましたが、またまた良い素材を見つけたのでご紹介します。


"What Kids Should Know About Filipino Food" と題し、当ブログでも度々登場する フードライター Felice Prudente Sta. Maria が「子供達が知っておくべきフィリピンの食」を執筆しています。

とにかくカラフルなイラストが豊富、それでいて「食べ物」だけでなく「食文化」にも触れた結構本格的な内容です。 目次を読むだけでもワクワクします。

では、目次 [Introduction] に沿ってご紹介していきましょう。



[Introduction] Can you imagine a Philippin meal without rice?

前書きは、「お米無しの食事って想像できる?」 フィリピン人にとってお米は主食。 読者にとってなじみやすい話題に、ついつい自然に本章へ導かれてしまいます。


***


[Chapter 1] Food from the land
What can you taste?

第1章: 大地の恵み(植物や動物)と味覚についての章


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トロピカルフルーツの宝庫フィリピンらしく、バナナだけでも何種類もその特徴と共に記述されています。

***


[Chapter 2] Food from the air
How many kinds of sawsawan can you make?

第2章:空飛ぶ食材、つまり鳥類、昆虫の類と、
フィリピンの食には欠かせない「つけソース(sawsawan) 」の章


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Sawsawan の素材あれこれ


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どんな料理に、どんな Sawsawan が合うのか、素材も料理もイラストなのでとてもわかりやすいですね。


***


[Chapter 3] Food from the water
Some of the most common and popular edile Philippine fish

第3章:水のあるところで採れる食材についての章


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フィリピンの食用魚の一覧(これは便利)

海水、淡水の生き物、海草、干物についてまでも、さすが7,100以上の島から成る国。


***


[Chapter 4] A heritage kitchen

第4章:伝統的キッチンシーンと調理道具



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調理道具の記述には3ページも割かれています。 圧巻です。


***


[Chapter 5] Cooking in and out of the kitchen

第5章:屋内での調理、屋外での調理


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おなじみ BBQ  パーツとそのニックネーム


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お米のスウィーツ一覧


この章は、特に多くのページが割かれています。



***

[Chapter 6] Heritage tables
Toothpick carved art
Pastillas wrapped art

第6章:伝統的食卓と食のアート



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伝統的なお祭りの食卓風景、食を彩どるために生まれた芸術


***


[Chapter 7] A regioanl food tour

第7章:郷土料理ツアー



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各地方毎に、有名郷土料理が紹介されています。


* * *



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■ WHAT KIDS SHOULD KNOW ABOUT FILIPINO FOOD

by Felice Prudente Sta. Maria

Illustrated by Mika Bacani

Published by Adrna House Inc.

ISBN: 978 971 508 609 7

これ一冊で、フィリピンフード通!





* * * * *


お勧め子供向け書籍は、こちらでも投稿しています。 ↓



  ◇童心にかえってフィリピンを学ぶ

  ◇フィリピン・ヌードル 絵本に登場!

  ◇”再び” 童心にかえって、”更に” フィリピンを学ぶ

  ◇絵本にみるフィリピンのクリスマス

  ◇フィリピン・フード "A 〜 Z"

  ◇絵本にみるフィリピンの Palengke (市場)

  ◇フィリピン語のお勉強 〔5〕 - 絵本から学ぶ

  ◇フィリピン発 "ココナッツ" のすべてがわかる本

 ★数に限りがありますが、一部 こちら でも販売しています。





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Posted by harana at 16:50Comments(0)

April 10, 2017

◇ フィリピンの伝統手工芸品が ANA 機内誌の表紙を飾る


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《 WINGSPAN - APRIL 2017 》

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いきなりですが、嬉しい出来事のお知らせです♪♪♪

タイトル通り、ANA (全日空) の国際線機内誌最新号の表紙を、フィリピンの伝統手工芸品が飾っています。 これも最近のフィリピン人気の影響でしょうか? 
ANA と PAL はコードシェアの間柄。 ANA ユーザーの皆様、フィリピンの優雅な手工芸品が目に留まったら、コードシェア便で是非フィリピンにお出かけくださいませ〜。



こちらが ANA の機内誌 「翼の王国」

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国際線版は、右開きの日本語版側と、
 



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反対側は左開きで、タイトル 「WINGSPAN」 の英語版とで構成され、英語版はページによっては中国語でも表記されています。
残念ながら、国内線で配布されるのは日本語版だけのようです。 でもご安心を! 国際線に乗らなくても、こちら から購入できます。



さて、国際線版の表紙を飾るフィリピンの伝統的手工芸品たちは、フィリピンの正装 「バロンタガログ」 用に優雅な刺繍をあしらったピーニャ・セダ(パイナップル繊維+シルクの手織り布)、そしてバギオの繊細な銀細工、フィリグリー・ジュエリーです。




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表紙だけではなく、バロンタガログ製作の記事が掲載されています。




目次です。 

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拡大してみましょう。




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右向き矢印が示すのは、前述のバロンタガログ製作に関する記事、

そして左側、赤で囲ったのは、表紙画像とその協力者のクレジット等。↓
COVER: With special thanks to FILIPINIANA SELECT SHOP HARANA(harana.ocnk.net/) for the exquisitely embroidered barong textile accompanied by an elegant silver accessary(www.online-harana.com/catalog/3-01accesaries.htm). Harana is the commonly traditional practice of the Philippines of courting a woman, in which a man relays a message to his loved through songs.
と、当ショップ 名を掲載いただきました。 おまけに 「Harana (ハラナ)」 の意味までも。
そうなのです! ANA の表紙を飾るフィリピン手工芸品は、当ショップより提供させていただきました。



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・ピーニャ/ピーニャ・セダ について
パイナップルの繊維で織ったピーニャや、ピーニャとシルクのピーニャ・セダは、エレガントで、フィリピンの伝統的なファブリックです。 フィリピン特有の贅沢な刺繍 CALADO (カラド) がふんだんに施され、フィリピンの正装とされるバロン・タガログや、ウエディングガウンにも使用されます。
フィリピン・エンブロイダリー(刺繍)の特徴である CALADO(カラド)という技法は、ドロンワーク(drawn work)とも呼ばれ、布の縦糸や横糸を部分的に抜き取り、残った織り糸をかがったり束ねたりるすことで、透かし模様を表現します。たいへんな手間と時間がかかる、忍耐と高度な技術を要する技法です。

ショップ内では、「ピーニャ・セダ」、「フーシ(ローシルク)」 の バロンタガログ の他、女性用ショールや、CALADO 刺繍をほどこしたフーシのハンカチーフ 等も取り揃えております。( ⇒


・バギオ・シルバーフィリグリー について

極細い銀の線をひとつひとつ、時間をかけて丹念につくりあげた透かし模様のフィリグリー細工。バギオは、山岳地方の中心都市であり、避暑地として、また伝統的な銀製品の産地としても知られています。
バギオのフィリグリー細工には、ベルギーレースパターンであるヨーロッパの植物や、孔雀、蝶といった自然のモチーフが用いられています。
ジュエリーだけではなく、ナプキンリング、ティースプーン、サラダサーバーなどのテーブルウェアやオーナメントもあり、もちろんロザリオのパーツにも用いられています。

表紙はブローチと、ネックレス。 ネックレスとお揃いのブレスレットもございます。 ( ⇒ ) シルバー全般はこちらからどうぞ( ⇒



この機会に、ショップの方にも是非お立ち寄りください。( ⇒




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Posted by harana at 17:22Comments(0)

February 28, 2017

◇ フィリピン・フード・ディクショナリー


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アルファベットの {A} から始まる、


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まるで外国語の辞書にしか見えないこの本、





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フィリピンの「食」だけに特化した辞書なのです。





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「方言」、「参照関連ページ」、「語源」、「発音」、「品詞」

など、丁寧な使い方の解説付き





P国料理の代表選手といえば、"Adobo (アドボ)"

さっそく "Adobo" を引いてみましょう。

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10ページ目の ”adobo" から始まって、




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14ページの "adobong tahong(ムール貝)"〜

"adobung tugak(パンパンガ方言で『蛙』)" まで、

約5ページが "adobo" に割かれています。


これだけでも、国民食 "Adobo" の偉大さが覗えます。




表紙・裏表紙以外はいっさいイラストも写真もなく、

ずっとこんな調子。


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全386ページ、厚さ2.5ミリ。

縦 27.3cm x 横 20.2cm と、辞書にしてはかなり大きめ。





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裏表紙も結構カワイイのです。

P国の食業界における著名人達の推薦文も。




辞書としての使い方はもちろん、教科書代りに読破するのもいいかも。

全ページ制覇したら、かなりのP国料理通になっていること間違いなし!



* * *



phil dictionary 10■Philippine Food, Cooking,
 & Dining Dictionary

発行:By Anvil Publishing

著者:Author: Edgie Polistico

ISBN: 9789712731709







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January 31, 2017

◇ ”食べて! 学んで!” フードホリディ@フィリピン


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フィリピンの郷土料理と食文化の旅に出てみませんか?

おあつらえ向きのトラベルガイドブックが出版されているのです。

その名も "Food Holiday Philippines"

食のみならず、文化遺産など観光スポットも紹介されていますよ。





ざっくりとした内容をどうぞ ↓



《The Way We Were》

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まずは、食習慣に関する歴史から


* * *


《Philippine Ingredients》

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次に、基本的食材や調味料のご紹介


* * *


《Divine Dining》

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首都マニラは、卓越した食の中心でもあります。フィリピン独自の味覚、中国の影響、スペインの影響、グローバル料理、ホテルの活用、ブッフェ事情等、マニラで体験できる食事情を解説。


* * *

そして、いよいよメインである様々なツアーサンプルが旅行日数別にリストアップされています。

*Culinary Day Tour:マニラおよび近郊への日帰りツアー(7件)
 
*Overnight Food Trip:デトックスや農園体験付きの一泊ツアー (4件)
  
*Three Delicious Days:マニラから離れて、3日連日食と文化を楽しむツアー (11件)

採り上げられた地域は25箇所。あと、要所要所に伝統的郷土料理のレシピ15点が掲載されています。



《Comida Binondo》

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日帰りツアーのマニラ版は、チャイナタウン




日帰りツアーをもうひとつ。

《Malolos Heritage Tour》

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この国の歴史を語るには外せない地域で、アーティスティックな食文化を学ぶ。



*

マニラを離れて、3日間の旅へ


《Davao: Salivatory Overdrive from Islands to Hightlands》

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”ダバオ”、今最もホットなスポットと言えるかも。



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表紙に使われていた写真発見! 



Davao の伝統的料理のレシピは、

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《Nilutlat na Manok》


竹筒に入れてココナッツミルクで煮た地鶏のシチュー



このあとも Davao のページが延々続きます。こんなことなかった、これまで。

ま、わからないこともないですが・・・・。 スリスリ???(笑)


*

《Cebu's Culinary Heritage》

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Davao の方がページ数が多いんじゃない?・・・(笑)



* * *



最終ページは、

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"Eat Your History" "Let's Travel, Eat and Learn!"

パッケージツアーの宣伝ですね。



* * *






food holidays 16
■ Food Holiday Philippines
 Travel the Islands for Culinary
 Culture

 Vol.1 No.1 2016・
 ISSN 2507-8402

 Published by : Colors
 (Integrated Travel Media, Inc.)

 Facebook ⇒






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Posted by harana at 19:05Comments(0)

December 30, 2016

◇ コミックで読むフィリピンの国民的英雄の作品


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一年は、あっという間。 本日、もう12月30日。フィリピンの国民的英雄 José Rizal (ホセ・リサール) の死を追悼する 「リサール・デー」です。

当ブログでは、過去にも一年の締めくくりにはどうしても避けられないブログネタになっています。今年も例年通り、このネタで締めくくることにします。


José Rizal の代表作、"Noli me tangere (ノリ・メ・タンヘレ)" がコミックとして登場しました。この作品は日本語版も発行されていますが、英語版とはいえ、全50ページのコミック版の方が読みやすいことに間違いありません。かなりはしょってはあると思いますが (^ ^;


* * *


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原作通り、第一章はカピタン・チャゴ(一代で財をなした、ヒロイン、マリア・クララの父)が開催する晩餐会から幕が開きます。



物語の内容は別として、興味深いのは当時の生活様式が垣間見られる、ということ。視覚から知ることができるのはコミックならでは。


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上流階級における男性、女性のコスチュームや、



noli me tangere 4

建築様式も。


ちょっと敷居が高いかな?と思えてなかなか手が出ない小説も、コミックなら「とっかかり」としてはお手軽。 こちらで興味がわいたら、次は是非小説に挑戦してみては?



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■ NOLI ME TANGERE COMICS

著 : Leo Mirando and D.G.Dumaras
イラスト : Leonardo Giron

ISBN : 978-621-420-061-0
発行: Anvil Publishing, Inc.




* * *


Jose Rizal に関する過去の投稿もご参照ください。

 ◇ 親族が綴るフィリピンの英雄
   (2014/12/31)

 ◇フィリピンの英雄をとり囲んだ食環境
   (2012/12/31)

 ◇国民的小説をモチーフにした "フィリピン料理レストラン"
   (2011/12/31)

 ◇フィリピンの英雄の日
   (2007/12/30)

 ◇フィリピンのホットチョコレート ” Tsokolate(チョコラーテ)”
   (2006/12/30)

 ◇フィリピンの英雄
   (2005/12/30)



* * * * *


今年も多くのアクセス、ありがとうございました。

来年も引き続き、よろくお願いいたします。

では皆さま、よいお年を!

A H A P P Y N E W Y E A R !

M a n i g o n g B a g o n g T a o n !








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September 27, 2016

◇ フィリピン料理のテクニックを学ぶ


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"Madrid Fusión Manila : 国際美食会議" で、魅力的な書籍に出会いました。



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Trade Exhibition (物品展示) 会場に出展していたあるブース、

正面の壁一面を飾るポスターに引きつけられないわけはありません。





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Philippine Cookery, from heart to platter




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著者は TV でもおなじみのシェフ、Tatung Sarthou


手にとるやいなや即買いしてしまいました。





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綺麗な写真には勿論購買意欲をそそられますが、更に構成に工夫が感じられます。


一般的なフィリピン料理に用いられる調理法別に、10の章から成り立っていて、それぞれの調理法は、テクニックとバックグラウンドを通して解説されています。





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例えば、第一章は「煮る」、「炊く」。 数種類の料理レシピのほか、竹筒や Palayok(パラヨーク=土鍋)の使い方、骨付き肉使用の推奨、素材の味の出し方など、料理に関連したテクニックが丁寧に解説されています。





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フィリピン料理の代表格、酸っぱいスープ "Sinigang(シニガン)" をはじめ、酸味を多用するのがフィリピン料理の特徴の一つ。酸味付けに用いられる植物の一覧。





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第3章は「酢」を用いた調理法。 酢〆、ピクルス、サラダのレシピとそれらに関するテクニックが解説されています。、





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"Kinilaw (酢〆)" も代表的フィリピン料理の一つ。最も古い調理法であるといわれています。





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「酢」 について。




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前ページに酢と薬味で生のシーフードを調理するテクニックを解説した後、写真ページが続きます。





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サラダのページ




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ピクルスのページ。 ブースの壁の写真はこれでした。





他には、「グリル」、「蒸す」、「ココナッツを用いた調理」、「炒める」、「揚げる」、「コトコト煮込む」、「ロースト」、「発酵「、「干す」と、全ての章に学びたいテクニック、興味深い情報が豊富に詰まっています。



phil.coockery 15■Philippine Cookery: From Heart to Platter
 著者: Tatung Sarthou
 発行: ABS-CBN Publishing Inc.
 ISBN: 4806511487066
 PHP:595.00

 National Book Store で購入可。

 ★全288ページに、豊富なカラー写真。 
  この内容でこのお値段は、値打ち有りです。







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Posted by harana at 13:38Comments(0)

March 22, 2016

◇フィリピンの手織物 "Abel (アベル)" のすべて


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コットンを素材とする Ilocos 地方の布 Abel は、Galleon 貿易時代には輸出用として随分取引され、丈夫で耐久性があることから、帆布としても重宝された伝統的手織物です。

毎年2回マニラで開催される国際見本市 Manila FAME においても、特に最近 Abel が目立つ存在であることは間違いありません。


<2015年10月 Manila FAME にて>

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と、ここまでは 以前 にも掲載したことのあるブースなのですが、



注目したいのは、

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こちらのブース



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この本、ディスプレイ用の小道具かと思いきや、




inabel 6

壁一面が、こんなことに





inabel 7

INABEL
PHILIPPINE TEXTILE FROM THE ILOCOS REGION

Abel のすべてが語り尽くされた書籍が発行されたばかりで、そのPRを兼ねたブースなのでありました。 もち、即買いしたことはいうまでもありません。 




内容の一部をご紹介


inabel 9

目次

  Introduction
  Ilocos And Inabel
  Sturdy And Resplendent, Inabel : The Ilocos Textile Tradition
  Design Techniques And Weaving Centers
  Ules In The Life Cycle Of An Ilocos
  Inabel Evolving With The Times
  Bibliographical Notes
  Glossary
  Index
  About The Authours
  Acknowledgment




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Abel の柄や色は、水、風、植物など自然界がモチーフ





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Introduction のページに起用されているのは、先祖の霊の使者とも言われる Sinan gikgik (二頭を持つ黄色脚の鳥) のパターン。  1800年代後半の作品 (左) と現代の復刻版 (右) 




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Naka kabalyo nga prinsipe ken armatika

相当数のページを割いて80種類以上もの Abel が掲載されています。 つまり様々なデザインパターンが紹介されているということなのですが、細部の拡大図付きというのは読者にとってありがたいものです。
こちらのデザインは、「馬に乗る王子」 と幾何学的なパート 「糸巻き器」 のモチーフのコンビネーション。 1900年代中期の作品。




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表・裏表紙の内側 (見返し): ブランケットに表現された 「小さな薔薇と蟹」 のモチーフ 。 1800年代後期の作品。
表紙・裏表紙カバー: 浮き出たような模様を織り出す pinilian という手法を用いて、単色で表した 「星」。





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織機についても詳しく記述されています。 パーツ名が英語と現地名で表記されているのは、何かと便利。




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Atsuete (アナトー=ベニノキの種子)、木の表皮、土着の藍等の自然素材を用いた伝統的な染色手法を解説するページ。


* * *



inabel ■ INABEL: PHILIPPINE TEXTILE
  FROM THE ILOCOS REGION

著者:Al Valenciano, Regalado Trota Jose, Dr. Norma Respicio Michael Manalo, Hannah Cunanan, Rene Guatlo
発行:ArtPostAsia, Inc.
ISBN :978-971-0579-30-3

学者や専門家による記述、数多くのカラー写真で、1800年代から現在におけるまでの Ilocos 地方の手織布文化を学ぶことができる貴重な一冊です。




Abel が登場するその他の投稿はこちら (↓)

IFEX (国際食品展) フィリピン 2015 - Vol. 4 「布」 (2015/8/3)

フィリピンの伝統織物 "Abel (アベル)" (2015/3/5)

フィリピンの伝統織物を見に行こう [後編] (2014/10/1)

フィリピンの伝統手織物への旅 (2014/6/2)

フィリピンのトレード・ショー、 "MANILA FAME 2014/03" < 2 > (2014/5/26)






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世界の家庭料理レシピサイト タベラッテ


↑ フィリピン料理モドキや、フィリピン食材を使ったレシピを投稿



  
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December 30, 2015

◇ フィリピンでのロングステイを考察する


books


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暖冬とはいえ、明日はもう大晦日。 そろそろ本格的な冬に突入でしょうか?  寒いのは大の苦手なので、冬はフィリピン、夏は日本で暮らすことが理想です。 そんな都合のよいライフスタイルが簡単に実現できるわけはないのですが、このお正月休みは読書三昧で過ごそうと、情報収集も兼ねて前から気になっていた関連書籍をまとめ買いしてみました。 

フィリピン暮らしに興味をお持ちの方々、どうぞご参考に。 (↓)



フィリピンでロングステイ

 ■ フィリピンでロングステイ 最新版 (大人の海外暮らし国別シリーズ)

      単行本(ソフトカバー): 144ページ
      出版社: イカロス出版; 最新版 (2015/9/10)
      ISBN-10: 4802200684
      ISBN-13: 978-4802200684

      出版社のHP (Contents 有り) → 
      Amazon は こちら → 
      楽天 は こちら → 


*  *  *


年金でリッチに暮らす in Davao

 ■ 年金 de リッチに暮らす in ダバオ

      単行本(ソフトカバー): 92ページ
      出版社: ブイツーソリューション (2015/9/30)
      著者:足立 恭一郎
      ISBN-10: 443420971X
      ISBN-13: 978-4434209710

      Amazon は こちら → 
      楽天 は こちら → 


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脱出老人

■ 脱出老人: フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち

      単行本: 314ページ
      出版社: 小学館 (2015/9/15)
      著者: 水谷 竹秀
      ISBN-10: 4093884366
      ISBN-13: 978-4093884365

      出版社 HP (試し読み有り) → 
      Amazon は こちら → 
      楽天 は こちら → 


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「脱出老人: フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち」 の帯。

ここだけですでに面白そう。 ワクワク・・・・♪  楽しみ〜♪



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今年も当ブログにお越しいただき、ありがとうございました。

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Posted by harana at 17:32Comments(3)

September 30, 2015

◇ フィリピンのベイクショップのすべて


panaderia 1

《 Panaderia de Molo、Iloilo City 》

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


またまた更新をサボっていましたが、サボり期間をカバーするくらい充分中身の濃い一冊、自分の中では久々のヒット作を紹介したいと思います。




panaderia 2

《 Panaderia: Philippine Bread, Biscuit and Bakery Traditions 》

"Panaderia" = スペイン語の 「パン屋」 (正式なスペイン語では panadería / i にアクセント) をメインタイトルに、フィリピンのパン、ビスケット、ペストリーなど伝統的ベーカリーアイテムに関する知識・情報が網羅された一冊。 

これはスゴイです。 ページ数約270。 写真も多いし、なんといってもここまでP国のベーカリーアイテムに特化した書籍ははじめて。

その素晴らしさを事細かに語りたいところではありますが、一旦始めたらキリがないのは明白。 実物を手に取っていただくまでのお楽しみ、ということで概略だけ触れておくことにします。(← はしょってるだけって? はい、そうかも。)


* * *


[Chapter 1 : History]

panaderia 3

第1章は、読んで字の如し、「歴史」 から。



panaderia 4

世界周航中 1521年にマクタン島に上陸したマゼランに同行していた ピガフェっタ (Antonio Pigafetta) による記録の引用をはじめ、写真やポスターなどを含む歴史的資料がわんさか登場。



* * *


[Cahpter 2 : Philippine Breads, Buscuits, Cakes and Pastries]

panaderia 5

第2章は、いよいよ具体的にパン、ビスケット、ケーキの真髄に迫ります。



先頭を切って登場するのは、フィリピン・ブレッドの2トップ。 

No.1 はもちろん

panaderia 6

《 Pan de Sal: Our Dairy Bread 》

パン・デ・サールだけで、10ページ




No.2 は、

panaderia 11

《 Ensaymada : The Festival Bread 》

前投稿 にも登場しました、エンサイマーダ



panaderia 10

こちらは写真付き作り方を含め、18ページ


ここからはもう圧巻。 様々な伝統的パン、パイなどの焼き菓子が次々に登場します。



フィリピンらしい素材を利用した色鮮やかなパンや

panaderia 9

《 Filled and Flavored Bread 》




ビスケットの項では

panaderia 12

あの時 の Lillian さんの San Nicolas Cookie も


* * *


[Chapter 3 : The Filipino Panaderia]

panaderia 7

第3章は、Pnadeira での具体的な仕事の内容、オーブンに関する記述、そしてメトロマニラのみならず、Luzon 島全土、 Visayas 諸島、 Mindanao 島のローカルな Pnaderia を紹介しています。 各地方にはそれぞれ伝統的なパンや焼き菓子があり、写真も多いので読まなくても見るだけで楽しめます♪



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[Chapter 4 : The Filipino Homebaker's guide]

panaderia 8

第4章は、パン作りに欠かせない材料、ツール、テクニックの解説とレシピ集。



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超オススメの一冊。 ブックストアで目にしたら、是非手に取ってみてください。


panaderia
Panaderia: Philippine Bread, Biscuit and Bakery Traditions

Author: Jenny Orillos and Amy Uy
Publisher: Anvil Publishing Inc. (2015)
ISBN: 9789712730627





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Posted by harana at 09:46Comments(0)

May 18, 2015

◇フィリピン発 "ココナッツ" のすべてがわかる本


coconut 1


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2年ほど前に Malunggay (マルンガイ=モリンガ) の本を紹介したことがあります。(→ ) その流れでココナッツ版をアップしようと本の撮影はしたももの、先にアップしたいトピックが続いてしまい、すっかりココナッツのことを忘れていました。

で、近頃のココナッツオイルブーム。 そういえばあの本は???  やっと思い出した次第です。 2年前より、今の方がタイミングぴったりかも。 (^ ^; 



coconut 2

ココナッツ王国フィリピン。 さすがに Malunggay 以上にココナッツに関する本が数多く発行されています。 すでに何冊かは以前にアップ済です。 今回は未投稿のものだけご紹介します。


* * *


まずはこちら。 トップ画像の大きな白い1冊

coconut philippines
COCONUT Philippines

著者: Lalaine Villafuerte-Abonal
ISBN: 9719327901
言語: 英語

総ページ数550ページに、1,300点もの写真が掲載された 「ココナッツとココナッツ製品の総合的ガイドブック」 とも呼べるべき1冊。

Amazon アメリカでヒットします →





coconut 3

食品、スキンケア、装飾品、ファッションアクセサリー、衣類、梱包資材、ガーデニング用品、建設資材、工業用資材、とココナッツ製品がここに大集結。



coconut 4

製品ばかりではなく、お祭り、リゾート&スパ、建物、ダンス、蟹 (coconut crab)他ココナッツに関するあらゆる事物の紹介や、歴史、品種、パート毎の用途、副産物についての解説も。

日本人には誤解されやすい「ココナッツウォーター、ミルク、クリーム」の違い、果肉、オイルについても理解が深まるはず。



* * *


The Coconut Facts Book 
■ The Coconut Facts Book 
A Practical Guide to Using Virgin Coconut Oil 

著者: Cris C. Abiva
ISBN: 9789712726101
言語: 英語


当ネットショップ の、こちらのページにて販売しています。 (→

数に限りがあります。 売り切れの場合は、ご容赦ください。


ココナッツオイルの価値を提唱することはもちろん、副題 「ヴァージンココナッツオイル実用ガイド (A Practical Guide to Using Vigin coconut Oil)」 が示すように、日常生活におけるココナッツオイルの様々な使用例を挙げて、読者によりココナッツオイルを理解してもらうおうと作られた一冊です。

ココナッツオイルに関する基礎知識のほか、ココナッツを使ったヘルシーなドリンク・料理のレシピも掲載されています。



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coconut book for kids
■ The Coconut Book for Kids

著者: Norma O. Chikiamco
イラスト: Martin D. Malabanan
ISBN: 9789712727634

「子供のためのココナッツ読本」です。 こちらも 当ネットショップ で販売しましたが、入荷直後に完売してしまいました。 
次回入荷時期は未定です。 再入荷の際には、ブログ上、ネットショップ上にてお知らせいたします。 再入荷済みです。

子供向けにやさしく、わかりやすく書かれたココナッツの解説書です。
子供向けと侮るなかれ。 日本人にはなじみの薄いココナッツ。 ココナッツの採り方、ココナッツのお祭り、伝説、料理レシピ、20カ国語で表す「ココナッツ」等々、子供向けとはいえ、これ一冊で我々には十分ココナッツに関する知識を得ることができます。 入門書としては最適です。

なかなか可愛いイラスト入りで、楽しく知識が身につきそう。 内容だけでもショップ内を覗いてみてください。 → 






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Posted by harana at 12:59Comments(0)

May 07, 2015

◇フィリピン発 スーパー・ヘルシー・フード・レシピ集


raw! 1


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

訳あって、GW 中に SNS 上で 『ダイエット宣言』 をしました。 これまでダイエットには失敗ばかりしているので、公言することにより自分を追い込む作戦ですが、さて成功するのやら???

『ダイエット宣言』 をしたからには、食事法にも気を抜けません。 いい機会なので、超がつくほどのヘルシーレシピが掲載された一冊を本日のネタといたします。

ヘルシーブームのP国とはいえ、Pちゃん達がこんなスーパーヘルシーフードに我慢できるとは思えませんが・・・。 ま、いってみよう。



raw! 3

《 Raw! Healthful Recipes from THE FARM at San Benito 》

徹底した自然療法で名高い、メディカル&ヘルススパ・リゾート、"The Farm at San Benito (ザ・ファーム アット サンベニート) のレシピ集です。 こちらの施設の事は、以前にアップしたことがあります。 → 





raw! 2

才能多きシェフたちの手によって生み出された THE FARM のスーパーヘルシーなお料理の数々。10年間の集大成として 2011年に発行された本です。





raw! 4

オープン当初から興味は持ってはいるものの、お値段がよすぎる点と (^ ^;、徹底したヘルシーぶりにやや気おくれして行ってはいないのですが、敷地内には食事をとれる場所が何ヵ所もあるそうです。





raw! 5

全ページではありませんが、料理写真の隣にはレシピと共に使用食材の写真が掲載されているので、一目で食材がわかります。 料理名の傍らには、カロリー表示も。 さすがです。

RAW! というタイトルが示すように、多くの料理は素材が生のまま利用されています。 加熱する工程が含まれる場合でも、重要な成分ができるだけ壊れないように、40℃以下の温度で調理されることが多いのだそうです。

なるべく手を加えず自然のまま、栄養価は高く、カロリーは低くを心がけ、レシピには肉、魚、乳製品、卵、動物性脂肪はいっさい使われていない、という徹底ぶり。 素材がもつ自然の甘さ、天然塩、植物油脂などが基本調味料です。 

脱水、発酵、発芽、マリネなど生食材の下処理技術や、低温蒸し、蒸し焼き、湯通しといったヘルシー調理法がこの一冊から学ぶことができます。

どのお料理も食材の良さと新鮮さを保持し、それぞれの器にバランスよく提供するように配慮されています。

エイジング効果、デトックス効果、そしてピュアでシンプルなお味が期待できます。



* * *



ココナッツに関しては、今話題のオイルは勿論、ミルクや果肉はナチュラルフードの必須素材。 さすがに登場頻度が高いですね。 レシピのあちらこちらに食材として登場しますが、”ココナッツ” が料理名に使われているものだけでも、こんなに。

 ・Coconut Noodles with Mushroom in Shiitake Miso Broth
 ・Sweet Potato Spring Rolls with Sesame Cabbage and
  Coconut Chili Cream
 ・Young Coconut Noodles with Green Curry Sauce
 ・Chocolate Chili Marble Pie with Coconut Sorbet
 ・Pineapple and Buko Pie
 ・Coconut Sorbet
 ・Coconut Butter
 ・Coconut Crackers
 ・Coconut Sour Cream Sauce



raw! 6

ココナッツについて記述されたページ。




raw! 9

ココナッツの利用法は食用だけではないのです。




raw! 8

若いココナッツはそれ自身が器になります。



raw! 7

殻は器として、カトラリーとして度々登場しています。




「お値段が・・・」、「遠くて・・・」、 と現地行きをあきらめていませんか?  それなら、この1冊で THE FARM 気分を味わってみては?





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April 10, 2015

◇フィリピンの "オールドハウス" ガイドブック


heritage house 1


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


近年フィリピンファンが増加してきているのは事実。 現地への日本人旅行者も年々増えています。 
かといって、フィリピン建築にまで興味を持つ日本人がそう多くいるか?っていうと・・・、かなり疑問ではあります。 ましてやそのディテールに 「目が釘付け」 ってなってしまうような変人は (えっ、誰のこと?)・・・。

今回のこんな話題はマニアック以外の何ものでもないかもしれませんが (今に始まったわけではないですね ^ ^; )、少数いるかもしれない フィリピンの 「オールドハウスファン」、「伝統建築ディテールファン」 の方々に向けて投稿しておきます。 興味の無い方は、スルーしてくださいね。


では、興味がなければ全く無視されそうな、興味があれば歓喜乱舞されそうな書籍2冊のご紹介です。




1冊目

heritage house 2

《 Philippine Heritage Homes 》


読み物を含む、フィリピンの伝統的建築物を再現した博物館、現存するオールドハウスのガイドブックです。 カラーページが多く、紙質もしっかりしています。 (少なくても再生紙ではありません。)

 [掲載内容 ↓]
 ■ 読み物
 ・The architecture of heritage Philippine homes
 ・The bahay kubo and the bahay na bato 
 ・Inside story: Philippine interior design
 ・Memories of vanished houses

 ■ 博物館
 ・Padre Jose Burgos House, Vigan City
 ・Casa Manila, Intramuros, Manila
 ・Apolinario Mabini Shrine, Sta. Mesa, Manila
 ・Baldomero Aguinaldo Shrine, Kawit, Cavite
 ・Museo De La Salle, Dasmarinas, Cavite

 ■ 現存するオールドハウス
 ・Northern Luzon (3ヵ所)
 ・Central Luzon (4ヵ所)
 ・Metro Manila (2ヵ所)
 ・Southern Tagalog (6ヵ所)

 ■ 付録
 ・地図 (4ヶ所)
 ・用語集 (フィリピン語版/スペイン・ヨーロッパ語版)

 


heritage house 3

博物館 Museo De La Salle のページ


この博物館の事は以前に投稿したことがありますが (→  )、内部の撮影は一切禁止だったため写真はアップできず、残念な思いをしました。 この本のおかげで記憶が少しずつ甦ってきました。

ここ (↑) に限らず実際に行ったことのある博物館、オールドハウスが登場すると、懐かしいし、更なる知識を得たりして、より親しみがわいてきますね。(訪問先に関する投稿記事例 → [1]・[2]・[3]・[4]・[5]・[6] 等)

マニアックなお仲間様 (いる?)、当ブログのカテゴリー [Architecture/建築] で過去の投稿をごゆっくりお楽しみくださいませね。  



そして、この本の親切なところは、

heritage house 4

"How to Get There" という項目が設けられていて、アクセス方法と近辺の地図が掲載されています。 (日本なら当たり前かもですが、無いよりまし。~ ^; )




* * * * *


2冊目

balay ukit

《 Balay Ukit 》

メインタイトルを直訳すると、「家屋の装飾彫物」 とでもなるでしょうか。  表紙だけでもワクワク感一気に上昇ってとこです。 

が、こちらは1冊目とはちがって、カラーは表紙のみ。 中身はモノクロです。 写真もモノクロ、おまけに不鮮明 (笑)。 更には再生紙使用。 なのに、それなりに凄い一冊。




飛び上がるほど驚いたのが、このページ

balay ukit 3

パーツである Calado のモチーフがイラスト化されています。




更に、更に、

balay ukit 4

写真はお粗末ですが、実際の家屋のベランダや軒、欄間などにほどこされた Calado (カラド=明かり採りや通気のための透かし模様装飾)、外観、間取りなどが何点ものイラストに描き起こされているのです。





balay ukit 5

Calado のモチーフ別、地域別のデザインがチャート化されていたり、





付録もまた圧巻

balay ukit 6

Calado 調査対象の物件リスト(地域/建築者または所有者/建築年)が延々7ページ続き、覚え書き、索引までもがマニアにはたまらない内容です。


タイトルの "Ukit (彫り物)" という単語が表すように、明かり採りや換気が目的でありながら、家屋のデザインの一部として受け継がれてきた Calado がこれでもか、これでもかと報告されています。  




こちらもどうぞ

■ ■ 過去の CALADO ネタ例 ■ ■


フィリピンのオールドハウス大集合 [ Vol. 7. CALADO (カラド) ]

フィリピンのオールドハウス大集合 [ Vol. 6. 通気孔 ]

フィリピンの城壁都市 ”INTRAMUROS” − [ フローラル・モチーフ ]

フィリピンのプロビンス、Central Visaya (中部ヴィサヤ)地方へ 2010 [Vol.14 B & B]

フィリピンのプロビンス、Batangas (バタンガス)州、Taal (タール) の町へ [Vol. 7 Parts ]

フィリピンのプロビンス、Quezon (ケソン)州 へ [Vol.10 Sariaya (サリアヤ) の Don Catalino Rodriguez House 1/2 ]




* * *


1冊目は 全135ページ、カラー写真多数。 2冊目は 全231 ページ、写真はモノクロ、調査レポートタイプ。  厚さも内容も、紙質まで全く異なった2冊ですが、どちらもフィリピンの伝統建築に関する貴重な資料であることに間違いありません。




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February 19, 2015

◇ フィリピンの中華料理とその文化を読む


My Angkong’s Noodles 9


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


旧歴のお正月をより重視するのが中華圏の風習。 今頃世界中のチャイナタウンでは、春節のお祝いでにぎわっていることでしょう。 中国からの移民が多いフィリピンでも Binondo 地区を中心に、中国系ではないPノイ達までもが大いに盛り上がっているはず。 なんたって、お祭り好きで知られた国民ですから。  

てなわけで、この時期にはおあつらえ向き (こじつけ?) のネタがあるので、今回はそれを。

フィリピン料理は中華料理の影響を多大に受けていますが、その元となったであろう 「フィリピンにおける中国人移民家族の食」 を紹介した "My Angkong’s Noodles" という本が出版されました。  移民家族に代々伝わる料理、調理法、食文化などについて書かれた貴重で画期的な一冊です。
("Angkong" は、福建の言葉で Grandfather、つまり祖父という意味だそうです。) 




My Angkong’s Noodles 《 目 次 》

My Angkong’s Noodles 8

     ・Comida China (「中華料理」を意味するスペイン語)
     ・My Food, My Identity
     ・Rice
     ・Noodles
     ・Taste of Home
     ・Innovations & Variations
     ・Medecinal Dishes
     ・Celebration Dishes
     ・Desserts & Snacks
     ・Basics & Essentials
     ・Recipe Index
  

目次の段階で、もうすでに料理写真に 「ドキッ!」   
それもそのはず。 フォトグラファーは、フィリピン文化を撮ることにかけては右に出る者はいない (と私が勝手に称賛している) Neal Oshima 氏。


My Angkong’s Noodles 11

美味しそうなお料理が、より美味しそうに思えてしまう写真が満載  


写真ばかりでなく、記述の多さにも感動! 各章、各料理にはそれぞれのバックグランドが、また標題に関連した寄稿エッセイなどで、テキスト部分にはかなりのスペースが割り当てられています。 レシピ本の域をはるかに超えた 「読み物」 なのであります。




例えば、Rice 「米」 の章

My Angkong’s Noodles 3

序論に始まり、数々のお米料理で構成されていますが、その中でも Lugaw (ルーガウ=「お粥」) は主役級の扱いで、トッピングの種類にまでもページが割かれています。





My Angkong’s Noodles 4

Introduction (序論) と Lugaw (お粥) についての記述





My Angkong’s Noodles 5

写真と共に Lugaw に関する記述はまだ続いています。



* * *



Noodle 「麺」 の章

My Angkong’s Noodles 10

漢字名の上には Mi Sua Teng という記載、

P料理の Misua (Miswa) の原形であることは明白ですね。



* * *




My Angkong’s Noodles 6

料理写真だけでなく、調理人達の仕事ぶりをとらえた活気あるショットも






My Angkong’s Noodles 7

要所要所に配された漢字は、その一文字で (漢字圏の住人には) ページの内容をより強く印象づけます。


* * *


フィリピンに行き始めた頃は、先祖が福建からの移民であった中国系フィリピン人ファミリーのお宅に滞在していた関係で、お家でも外食でも中華料理に接する機会が頻繁にありました。 そこで出会ったのは、Cook Do にあるような日本でイメージする中華料理とは別物の中華料理でした。
例えば 「青椒肉絲」、「回鍋肉」 は存在するのかもしれないけど、P国では食べた覚えがなく、「八宝菜」 は どちからといえば中華風フィリピン料理 (Chop Suey) のイメージ。 「麻婆豆腐」 は土鍋入りで一度。 「酢豚」 も多分一度くらい。 そうえいば、「干焼蝦仁(エビチリ)」 も食べてないかも。 スペイン名がついたP料理 Gambas は経験ありですが、中華料理のエビチリとは別物。 スペイン料理の Gambas al Ajillo (エビのアヒージョ) と中華のエビチリがドッキングしたような代物。

"My Angkong’s Noodles" に掲載されているのは、まさしく前出のファミリーと食してきたようなお料理ばかり。 このファミリーはチャイナタウンの Escolta (エスコルタ通り= かつての商業の中心地) にオフィスを構えていて、初めてフィリピンを訪れた時もオフィスの近くのチャイニーズ・レストランでランチをいただきました。 その時のことは こちら にも書きましたが、もうxx年も経つというのに、その時食べたオイスターオムレツと、プリプリの海老を詰めた揚げ豆腐が印象的で今も忘れられません。 「もしかして」と、この本での再会を期待してダメ元で探してみると、


My Angkong’s Noodles 12

Oyster Cake - O Ah Jien - 蚵仔煎




My Angkong’s Noodles 13

Stuffed Tofu - Ji Tao Hu - 鑲豆腐



あった! (*_*)

しかも、両方!!

見た目はちょっと違うけどね、特にエビ詰め揚げ豆腐は。 今でも覚えていますが、豆腐の上中央部分は詰めたエビでこんもりと盛りあがっていました。

"My Angkong’s Noodles" の料理写真を見ていると、中国系ファミリーとの食事が思い出されます。 しばらくご無沙汰しているので、次回は絶対に一緒に食事をする時間を作らなきゃ。

中国系の皆様、よい春節休暇をお過ごしください。


* * *


My Angkong’s Noodles 14
■ My Angkong’s Noodles

 発行人:Elizabeth Yu Gokongwei
 ライター:Clinton Huang Palanca
 フォト:Neal Oshima
 レシピ:Ginny Roces de Guzman

 
 レシピブックとしても、フォトエッセイとしても
 楽しめます。
 民俗学の研究にも役立つかも。




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January 23, 2015

◇フィリピン語のお勉強 〔5〕 - 絵本から学ぶ


Ang Inuwi ni Nanay 1


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*



突然ですが、絵本って当然お子ちゃま向けなのですが、侮れないですね。 実感!

随分前に、「◇フィリピンの言葉 〔1〕−数字編」 でこんなことを書きました。↓

■桁によって異なる言語
 ・小さい数字、1から10くらいまでは、タガログ語使用、
 ・11以上の数字は、スペイン語、
 ・大きい数字、千や万以上は、英語

必ずというわけではありませんが、Pちゃん達の会話に耳を傾けていると、数字は比較的上記のような使い分けをしている傾向があります。

と、常に観察はしているものの、いつまでたってもタガログ語が習得できずにいるわけです。 桁が大きいとなかなか覚えられそうにないですが、1から10くらいまではタガログ語。 となれば、それくらいは覚えておかなくっちゃね。 
でも丸暗記は苦手、って人に (← 自分だわ) おあつらえ向きの絵本を見つけました。 

そのタイトルは、"Ang Inuwi ni Nanay" (What Mama Brought Home) - 「ママが持ち帰ってきた (=お買いものしてきた) もの」 というような意味ですね。 




Ang Inuwi ni Nanay 4

身近な食材を使って、タガログ語で数を数えましょう。 


あ、その前に、

  「ママが Palengke (パレンケ=市場) から帰ってきた。」 
   籠バッグを覗きながら、 「ママは何を買ってきたのかな・・・」 

というくだりがあります。 これを踏まえて、では、カウントいってみましょう。




「1(isa) 」 には、P国ではポピュラーな大衆魚 Bangus (バグース=サバヒー) が登場し、「Isang bangus = バグースが1匹」 という文章から始まります。 (Isa のあとの "ng" は、次の単語を修飾する働きをします。)

この調子で、「2 (dalawa) 」 は、「Dalawang xxx = xxx が二つ」 となるかと思いきや、


Ang Inuwi ni Nanay 2

Dalawang mapuputing labanos...

「数+名詞」 だけでなく、「形容詞」 が入りました (*_*)  そして、この「形容詞」 は 「複数形」 です。 



で、この2本の大根は、 「6 (anim)」 で再登場

Ang Inuwi ni Nanay 3

Huhugasan ang labanos at hihiwain sa anim na piraso


「動詞」 が二つも入りました。 しかも 「受動態+未来形」?.....です、← 多分 (^ ^;

あーん、動詞は苦手。 もうそろそろお手上げ。 何度トライするも、ギブアップの原因はいつもここ (>_<)



その後も玉ねぎやトマトが登場し、Kangkong (カンコン=空芯菜) を数える 「10 (sampu)」 でおしまい、っと思ったのですが、

次のページにあらわれたものは・・・・

Ang Inuwi ni Nanay 6

「大きなお鍋が必要」 だって!?


更に更に、

調味料が登場するわ、

調理中の様子は出てくるわ・・・




結局

Ang Inuwi ni Nanay 5

えっ!? これって Sinigang (シニガン) じゃん!


数の数え方を学ぶだけの絵本だと思っていたら、途中からレシピになっていました。 別の食材ではなく、同じ食材を切って使用した意味がようやく分かりました。 単に数え方を覚えるだけではなく、数え方に使用した食材は Sinigang の材料であり、レシピだったというわけです。

これは優れモノ! 基本文法が満載。 タガログ語ビギナーには最高の教科書! 恐るべし、お子ちゃま用絵本! 

それに英語も併記されているので、いつでもカンニング可能です。


Ang Inuwi ni Nanay 7■ Ang Inuwi ni Nanay 
   著者:Ramon C. Sunico
   ISBN: 9711902176
   言語:英語・フィリピン語





【お知らせ】 
 近日中に、この(↑)書籍を 当ネットショップ で販売予定です。
 ショップ内にアップ完了次第、この場でお知らせします。 (このページに「追記」します)
 ほんの少量の販売となります。 売り切れの場合はご容赦ください。 


【追記: 2015.01.27】 
■ Ang Inuwi ni Nanay [What Mama Brought Home] を 当ネットショップ にて販売開始しました。  こちらからどうぞ →  
数に限りがありますので、売り切れの場合は、ご容赦ください。





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Posted by harana at 13:05Comments(0)

January 16, 2015

◇ フィリピンの郷土料理エッセイ集


country cooking 1


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


本日は、P国の郷土料理にまつわるエッセイ集のご紹介です。
 
著者はP国を代表するフードライター・編集者 Michaela Fenix 、フィリピン料理をレベルアップさせるべく企画された 「食プロジェクト」− "KULINARYA" (ご参考 → こちらこちら) に携わったメンバーの一人です。

彼女が国中のあちらこちらの町や都市を訪れ、そこで出会った数々の伝統的料理、レシピ、調理法などが書き綴られています。 




所々に登場する特徴ある挿絵にも、文化が感じ取れます。


country cooking 2

挿絵は、著名な木彫アーティスト Manuel D. Baldemor によるもの



掲載されている地域は以下の通り、それぞれ2編ずつの作品が収められています。

Aklan, Angono, Baler, Bataan, Batanes, Batangas, Bicol, Binondo, Bohol, Bulacan, Cagayan de Oro, Cagayan Valley, Camiguin, Capiz, Cavite, Cebu, Cordilleras, Davao, Ilocos, Iloilo, Jolo, Lyete, Malabon, Marinduque, Negros Occidental, Negros Oriental, North Cotabato, Nueva Ecija, Palawan, Pampamga, Pangasinan, Pateros, Quezon, Samar, San Pablo, Santa Rosa, South Cotabato, Tarlac, Tawi-Tawi, Zamboanga.



地域にちなんだ挿絵と共に、章(地域)毎にカバーが設けられています。 例えば、


Rizal 州、Angono

country cooking 3

スペイン統治時代に始まったという、張り子の巨人 Higantes (ヒガンテス)の祭 





Aurora 州、Baler

country cooking 4

この地方は太平洋に面しているため、障壁がなく東から来る台風にも直面しちゃうとか。 
この挿絵は、そんな気候を表しているということでしょうか? ちなみに Baler はトップレベルのサーフィンスポットとして有名です。




Bulacan 州

country cooking 5

飾り切りフルーツ・野菜のピクルス
Pabalat (パバラット) と並ぶ、Bulacan の伝統文化です。


等々、挿絵を見るだけでも楽しめます。





用語集にも注目!

country cooking 6

通常こういったページは 5、6ページほどでおさまっているのに、郷土料理名のみならず、地方によって異なる料理名、食材名を網羅しているからか、なんと通常の3倍ほどのページが割かれています。 

あと、「レシピ索引」 というページもよくできていて、レシピが検索できるだけでなく、料理名で検索すると、その料理が登場するページが表示されています。

裏表紙には、料理界の大御所であり、「食プロジェクト」− "KULINARYA" のお仲間、Myrna Segismundo (ご参考 → ★)、Claude Tayag (ご参考 → ) からの推薦文が寄せられています。



7,107 の島々からなるP国。 ローカルな食情報を得るのはなかなか容易ではありませんが、この本には聞いたこともないような料理が次から次へと登場します。 写真が一切掲載されていないのが残念〜! (>_<) とは思いましたが、文章に集中してその場面、料理を想像してみるのもいいのでは? 実際にその料理に出会うまでのお楽しみ、と考えればそれはそれでいいのかな。




country cooking
■ Country Cooking 
  Philippine Regional Cuisines

  著者:Michaela Fenix
  ISBN: 978­97127­2861­7
  言語:英語








【お知らせ】 
 近日中に、この(↑)書籍を 当ネットショップ で販売予定です。
 ショップ内にアップ完了次第、この場でお知らせします。 (このページに「追記」します)
 ほんの少量の販売となります。 売り切れの場合はご容赦ください。 



【追記: 2015.01.27】 
■ Country Cooking Philippine Regional Cuisines を 当ネットショップ にて販売開始しました。  こちらからどうぞ →  
数に限りがありますので、売り切れの場合は、ご容赦ください。





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Posted by harana at 13:00Comments(0)

July 29, 2014

◇ オーストラリア発・フィリピン料理の本


7000_islands_1

《7000 Islands: A Food Portrait of the Philippines》


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


ここ数ヶ月の間、小道具代わり、背景代わりにチラリチラリと何度も登場していたので、気づかれた方もおられるかもしれませんが、素敵な料理本が出版されています。

"7000 Islands: A Food Portrait of the Philippines"、フィリピン料理の本ではありますが、オーストラリアで出版され、発売されているのは同国、アメリカ、イギリス、そしてフィリピンと、なんともワールドワイドな展開。 というのも著者はオーストラリア系フィリピン人女性。
 
352ページに渡り、料理、食材、食卓、日常的な街角の風景、自然の景色などの写真と共に、歴史や文化まで幅広くフィリピンが感じ取れます。 

写真が奇麗なので、テキストはスルーして (^ ^;、写真集として、またはガイドブックのようにも楽しめますよ。




では、その中身の一部をどうぞ ↓



7000_islands_2

もう扉の段階で、ワクワク度が一気に上昇





7000_islands_4

田舎のキッチン? なんだか懐かしさを感じてしまう。






7000_islands_3

お気に入りのページ。 ここからも歴史と文化が読み取れます。






7000_islands_5

料理だけでなく、食材や日常の風景写真が数多く掲載されています。





7000_islands_6

フツーにどこでも見かけるストリートベンダーなのに、こんなふうに撮られると芸術的






7000_islands_7

見過ごしてしまいそうな何でもない物が、絵になっちゃうなんて。






注目したいのは、


料理写真



7000_islands_8

ご飯に Bistek Tagalog (フィリピン風ステーキ) を乗せただけ




7000_islands_9

ご飯に Tortang Talong (茄子のオムレツ) を乗せただけ


なのに、なのに、何、この印象深さは???  一見無造作に見えるスタイリングが料理を引き立て、その味をも想像させそうな・・・。 

P国の料理雑誌では、作り過ぎた演出で効果が半減しているのをよく見かけるけど、この本に登場するのは飾り気のない自然体の写真ばかり。 それがかえって印象的。

フーディーにもトラベラーにも愛されそうな1冊、おススメです。


* * *


7000_islands_10
7000 Islands:
 A Food Portrait of the Philippines


著者:Yasmin Newman
出版社: Hardie Grant Books
言語: 英語
ISBN-10: 1742705634
ISBN-13: 978-1742705637

*日本の Amazon で買えます! → 







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Posted by harana at 11:15Comments(0)

July 24, 2014

◇ 世界の美食ガイド 「フィリピン:マニラ」 って?


kulinarya 1


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


突然ですが、あの本の事をを覚えておられるでしょうか? ”◇フィリピン・キュイジーヌ&レストラン、国際化へ(?)” と題した投稿に登場した "KULINARYA A Guidebook to Philippine Cuisine" のことを。

フィリピン料理を全体的にある水準までレベルアップさせ、それを標準とすることを目的とした、DOT (フィリピン観光省)をはじめ、San Miguel PureFoods、Del Monte Philippines Inc., らP国を代表する大企業による共同 「食プロジェクト」 の一環として発行された本でした。

発行当時は、ビジュアル面からの意識改革、国際レベルの料理感覚を身につける料理指南書として最適であると確信し、これをきっかけにP国料理界において何らかの展開、改革が起こるのではないかと期待しつつ、また同時にこのプロジェクト自体が ”よくある” 企画倒れになってしまわないかと少々心配もしたのですが、なんと、KULINARYA 第2弾(続編?)が発行されていました。



kulinarya 2

左:KULINARYA (A Guidebook to Philippine Cuisine)

右:Kulinarya: A Guidebook to Philippine Cuisine, Expanded Second Edition


写真右側が第2弾です。 ご覧の通り、表紙はあまり変わっていません (^ ^;  ぶっちゃけ、中身も写真の使いまわしが多いです (註:使いまわしばかりではありません、念のため。)  ま、でも、Neal Oshima 氏 (こちら 参照) の美しい写真満載なので、私的には OK。

第2弾を購入後、「アップしなければ」 と思いつつ放ったらかしだったのですが、つい最近 「もしかしてのこのプロジェクトが功を奏したのかも」、なーんて思えることがあったのです

というのは、Yahoo のTV番組表で偶然見つけたタイトルにビックリ! (*_*)

"トップ・テーブル〜世界の美食ガイド「フィリピン:マニラ」" !?


何これ? フィリピン・マニラが美食ガイドに登場する? すごくない?  なんだかマニラが世界的に認知されてきたって感じ。 あるいは、ネタ切れでとうとうマニラまで? って気がしないでもないけど (^ ^;

早速、番組内容をクリックしてみると、
フィリピンは植民地支配の影響を受けてきたため、食文化は実に多種多様である。まずは地元の人しか知らない隠れ家的なお店で、国民食の“アドボ”を味わう。そして次に向かうのは大自然の中のレストラン。シェフがその場で採れた食材を使いアウトドアで調理するのだ。


見たい! でも残念ながら 放映するのはBS有料放送の FOXスポーツ&エンターテイメント。 スカパーもケーブルTVも契約してないので我が家では無理 (>_<);  (視聴方法 →
こんなに(↓)再放送があるのに。  どなたか見た人がいたら、報告してほしいな〜

 ・2014年7月26日(土) 12時00分〜12時30分
 ・2014年7月27日(日) 6時00分〜 6時30分
 ・2014年7月27日(日) 11時30分〜12時00分
 ・2014年7月29日(火) 15時00分〜15時30分
 ・2014年7月30日(水) 6時00分〜 6時30分


 

* * *


同時にもう一つみつけた番組が、"黒柳徹子のユニセフ報告世界の子どもたちと歩んだ30年フィリピンの危機を緊急取材" その内容は;
ユニセフ親善大使に任命され、今年で30年を迎えた黒柳徹子さん。「災害」「貧困」「暴力」の三重苦に苦しむ今回の訪問地・フィリピンから子ども達の現状を報告する。
放映は、ABCテレビ 2014年7月27日(日) 13時55分〜15時20分。 これなら見れるね。


観光に、ビジネスにと、年々入国数が増え急成長しているマニラ。 それに比べて地方では、毎年自然災害に見舞われ、住むところも仕事も失い苦しい生活を強いられている人々・・・。 なんか複雑。 でもこれがフィリピンの現実であることにはちがいない。   




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July 18, 2014

◇ あなたのフィリピン人度は?


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《 You Know You're Filipino If... 》


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


2ヶ月ほど前だったか、渡比した フィリピン大好き女子 からもらったお土産の一つがこの本、"You know you're Filipino, if... "
彼女おススメの1冊ということなのですが、本人は長期間 ブログ 更新をさぼったままなので、しょーがない、私がアップすることにするか。(^ ^;

 



pinoy 2

どうやら、ピノイ度診断を目的とした本のようです。

というか、フィリピン人の習慣がこの一冊に集約されてますね。
この手のピノイ診断は、ネット上で火が付いたということなので、試しにググってみると、海外で暮らすピノイ2世度、3世度をはかるサイトまでありました。 生粋のピノイとの違いが明確で、これはこれでまた面白い (^_^)





pinoy 5


いくつものピノイならではの習慣や振る舞いがリストアップされているので、あてはまる項目には文頭の □ (四角)にチェックをつけ、最後にチェックの数でピノイ度を診断する、という仕組み。


チェック項目は、次のようなカテゴリー毎にびっしり。

Family Matters (家族事情) / Where We Live (住居) / Health and Hygiene (保健衛生) / The Way We Eat (食事) / The Way We Drive (運転) / The Way We Pray (祈り) / The Way We Travel (旅行) / The Way We Shop (買い物) / Pinoy Body Language (ピノイ式ボディ・ランゲージ) / The Way We Speak (話し方) / The Way We Are (自分のあり方) / What We Mean (意味するところ)

*註:( ) 内は、適格な訳というわけではないので、テキトーにスルーしてください。






pinoy 6

例えば、こちらは The Way We Eat (食事)のカテゴリー

チェック項目を抜粋すると、

□ You eat with your hands. (手で食べる)
□ you eat more than three times a day. (一日に3回以上食事をする)
□ You think a meal is not a meal witout rice. (ご飯無しの食事は食事とみなさない)
□ You use your fingers to measure the water you need to cook rice. (お米を炊くお水の分量は、指で計る)
□ You can't eat a meal without using a large spoon with your fork. (スプーンとフォークを使わなければ食事ができない)
□ You don't need a knife to cut your food.(皿に盛りつけられた料理を切るのにナイフは不要)
□ You think sandwiches are snacks, not meals. (サンドイッチは単なるスナックであって、食事ではないと思っている)
□ You feel compelled to greet anyone who sees you eating with the words "Let's eat" (食事中に誰かが来ると、「一緒にお食事いかが」と声をかけることを強いられるように感じてしまう。)
□ You feed all your visitors. (すべての来客に食事を振るまう)
□ You always cook too much. (いつも料理を多く作り過ぎる)
□ You always leave room at the dining table for a couple of unexpected or uninvited guests. (突然の来客のために、いつも食卓のスペースを空けている)
□ You can't enjoy a meal without patis, toyo, vinegar, banana catsup, or bagoong. (Patis=魚醤、醤油、酢、バナナケチャップ、bagoong=アミエビの塩辛、がないと食事に満足できない)
□ Your tablecloths are staind with your toyo circles. (食卓のテーブルクロスには、調味料の瓶の跡がついている)
□ You enjoy chocolate rice pudding and dried salted fish for breakfsast. (朝食には、チョコレートのお粥=champorado と魚の干物の組み合わせが最高)
□ You like sweet spaghetti (甘いスパゲティが大好き)


笑えるー。 もう、全カテゴリーに渡ってこの調子で、「そうそう、あるある」 を何度叫びそうになったことか。 




あと、チェック項目だけでなく、

pinoy 3

Salabat (ジンジャーティー) の作り方や、



pinoy 4

BBQ の部位のローカルな名称のページなんかも

何のことかって? Adidas は、鶏の足、PAL (Philippine Air Line) は、手羽、Walkman は豚の耳、等々。

よりピノイの習慣・文化に触れられます。



フィリピンフリークには、もってこいの本。 私からも、おススメです。


あ、診断結果はチェック項目数によって、これがまた面白い。 あとは読んでみてね。 



* * *





pinoy 7You Know You're Filipino If: A Pinoy Primer

 Written by Neni Sta. Romana-Cruz
 Illustrated by Dindo Llana
 Publisher: Tahanan Books (1997)
 Language: English
 ISBN-10: 9716300816 (ハードカバー)
 ISBN-13: 978-9716300819 (ハードカバー)

 ISBN-10: 9716300808 (ペーパーバック)
 ISBN-13: 978-9716300802 (ペー−パーバック)







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June 02, 2014

◇ フィリピンの伝統手織物への旅


habi

《 HABI: A Journey Through Philippine Handwoven Textiles 》

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*



前々回前回 と、トレード・ショー Manila FAME 期間中に披露された、フィリピンの伝統的手織物文化 "The weaves of the Philippines" の様子を報告したわけですが、同期間に現地でもってこいの資料をゲットしてきました。

HABI: A Journey Through Philippine Handwoven Textiles と題した書籍。 HABI は 「織物」 を意味します。 ルソン島北部から、南のミンダナオ島まで、フィリピン各地で継承されてきた手織物を網羅した貴重な一冊です。

では、その中身の一部をご紹介しましょう。


トップ写真 (↑) の表紙に起用されているのは、聖アウグスチノ修道会のシンボル、頭が二つある鷲をモチーフにした、イロコス地方の Abel 織りブランケット。 / Ilocos Norte 1920年代




表紙の内側 (見返し)

habi 2


星&ダイアモンド柄をあしらった Insukit (差し込み織)ブランケット / Paoay, Ilocos Norte, 1920年代





裏表紙の内側

habi 3

Kandit (ウエストベルト)・シルク / Tausug, Sulu 諸島





以下、本文より。


habi pina

Piña / Aklan

「フィリピンファブリックの女王」 と呼ばれるだけあって、他のどの織物よりも多くのページを割いて紹介されています。






habi abel

Abel / Ilocos

Abel には、市松模様、チェック、ストライプ、植物柄など様々なパターンがあります。  上左3点は、Abel の中でも最もポピュラーで特徴ある曲線と市松模様を組み合わせた Binakul というパターン。 旋風をモチーフにしています。






habi mat

Mat

自然素材の手織りマットは、日常生活には欠かせないアイテム。 Buri、 Pandan、 Tikog など、生産地によって使用される素材は様々です。 





更に、Sinamay, Pinukpok, Tepiña, Hablon, Patadyong・・・、まだまだ各地の手織り文化が紹介されています。




こんなのも

habi 4

マットの編み方がイラストで紹介されていたり、




habi malong

Malong という多目的布の使用例も。 ワンピースやスカートにもなり、バッグにも、日よけにも・・・ 右ページにも使用例が続きます。



あと、コレクターや研究者によるエッセイ、ショップリストなど、手織文化に関した情報が盛りだくさん。 布好きにはたまらない、価値ある一冊です。



habi 200

HABI: A Journey Through Philippine Handwoven Textiles

発行: HABI: The Philippine Textile Council

編集: Rene E. Guatlo




【お知らせ】 
 近日中に、この(↑)書籍を 当ネットショップ で販売予定です。
 ショップ内にアップ完了次第、この場でお知らせします。(このページに「追記」します)
 ほんの少量の販売となります。 売り切れの場合はご容赦ください。 

【追記: 2014.06.04】 
HABI: A Journey Through Philippine Handwoven Textiles を 当ネットショップ にて販売開始しました。  こちらからどうぞ →  
 数に限りがありますので、売り切れの場合は、ご容赦ください。


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April 24, 2013

◇フィリピン発行 "奇跡の木 Malunggay (モリンガ)" の本


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*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


当ブログに度々登場している Malunggay (マルンガイ=モリンガ) は、人間が必要とする栄養素を多く含み、「奇跡の木」 とも呼ばれている植物です。
フィリピンではどこの市場でもみかける一般的な植物ですが、その数えきれないほどの効能が見直され、スナック類、缶詰など日常的な食品にまで幅広く加工されるほど注目度が高まっています。
本日は、フィリピンで発行された Malunggay の本を紹介します。



とても対照的なこの2冊

malunggay 2

じっくり探究してみます? それとも、さらっとひと通りわかれば満足?





じっくり派にはこちら

malunggay 9

MORINGA (Malunggay Philippines)

総ページ数 312 ページ、重量約 1.8 キロ。 マルンガイの何たるかがすべてわかります。 相当読みごたえあります。 ありすぎて、すべて読めてません (^ ^;

何しろ目次だけで 6 ページもあります。 これ一冊読破すれば、かなりのマルンガイ通になれること間違いなし。
著者 Luis Villafuerte 氏は、若き知事として知られる南カマリネス州の LRay Villafuerte 知事のお父上らしいです。 ご本人もかつては知事を務めていた時期もあり、長きに渡り議員である傍らオーガニック栽培や薬草の研究・伝道に尽力を注いでおられます。






malunggay 3

マルンガイの葉はよく知られていますが、扉の写真に起用されているのは莢。






malunggay 4

マルンガイに関するありとあらゆる情報がこの一冊に収められています。 前半は栄養価や植物学的な解説でちょっと堅苦しい内容かもしれませんが、後半にはドリンク類、麺類、アイスクリームといった身近な食品、また栄養補助食品的なサプリメントなど、マルンガイを原料とした加工品が数多く紹介されていて、写真を見るだけでも楽しめます。 






malunggay 5

マルンガイは美容業界でも注目の的。 ボディショップ、ランコム、クリスチャン・ディオール、クラランス・・・、世界的に有名なブランドがこぞってマルンガイを原料にしたボディケア製品、薬用化粧品を打ち出しています。



* * *


うってかわって、さらっと派にはこちら

malunggay 6

The Malunggay Book

とりあえず、「マルンガイって何? 概略だけわかればいいや」 って場合はこちらで十分。 総ページ数は70ページのお手軽版。 とはいえ、アメリカカンザス州の 「ワールド・アウトリサーチプログラム財団」 との共同プロジェクトにより発行されたもので、編集には料理人であり、フードライターであり、フードエディターでもあるフィリピン料理界における著名人、Nancy Reyes-Lumen が携わっています。






malunggay 10

マルンガイについての基礎知識とレシピが掲載されています。






malunggay 11

レシピ毎に栄養価が表示されていることから、栄養面に重点をおいて編集された一冊であることは明らかです。






malunggay 7


こちらのさらっと派向けお手軽版は、当ショップ にて販売中 → 
今なら、↑ 写真の ”マンゴ・マルンガイドリンク”1袋 (1回分 20g 入り) のオマケ付きですよ。
《追記 (2013.06.04) 》↑オマケは終了しました。

* * *



moringa philippine malunggay
 ■ MORINGA (Malunggay Philippines)
  
  発行:Luis R. Villafuerte (2009/3/27)
  著者:Luis R. Villafuerte
      LALAINE VILLAFUERTE-ABONAL
  ISBN : 9789710512041
  言語:英語
  ハードカバー 312 ページ

  Amazon (アメリカ)でヒットします → 





malunggay book
 ■ The Malunggay Book
   Healthy & Easy-to-do Recipes
  
  著者: Day Salonga & Mon Urbano
  編集: Nancy Reyes-Lumen
  ISBN: 9789712727627
  言語: 英語
  ページ数: 70ページ

  販売中 → 







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Posted by harana at 11:34Comments(0)

April 18, 2013

◇お知らせ : フィリピン発 『食』 関連の書籍色々 ”For Sale”


books



◆◆ お知らせ ◆◆


先日 予告 だけはしたものの、そのままになっていたフィリピン発行の書籍の販売準備ができました。
ほんっとに少量で、その上ページ数の割にあまりリーズナブルとはいえない価格になってしまって申し訳ないのですが、よかったら覗いてみてください。 
(日本で販売されているものもありますが、それよりはかなりお安いです。 例:他店様価格 ¥1,470・送料別 → 当ショップ価格 ¥1,000・送料込 )

ショップ トップページ にしばらく載せておきます。
書籍専用のページはこちらです →

いくつかはの本は、ブログでまだ内容を紹介しきれていませんが、徐々にアップしていく予定です。




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April 10, 2013

◇予告: フィリピンの 「大根」 やら、「ココナッツ」 やら ・・・


books 1


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


本ネタが続いております (^ ^;  こういう場合は大抵、
 1) ネタ不足
 2) 更新するのがめんどくさい
のどちらかの理由によることが多い訳で。 その両方ってこともあるけどね。 


で、今回もまた本ネタです。 でもチラ見せだけですよー。



books 2


写真は、大根 (Labanos ラバノス) にちなんだ絵本、ココナッツやお米を知るための絵本、モリンガ (Malunggay マルンガイ) のミニ教本みたいなの、あと写真撮るの忘れたけどココナッツオイルの本など、植物がらみの本がP国で発行されています。 これらは今のところ日本の Amazon ではヒットしません。 (アメリカではヒットしますが、業者による出品です。)

これらの他に、最近ネタにした これ とか これ とか これ らを含め、ほんの少量なのですが ショップ で販売しようかと準備中。 準備完了したら、またブログ上で告知いたします。

今回は単なる予告だけでした、あしからず〜 m(_ _)m






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April 02, 2013

◇絵本にみるフィリピンの Palengke (市場)


araw sa palengke 1


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


P国での市場通いがやめられない Palengke (パレンケ) フリークの私としては、買わずにはいられない本を見つけました〜 ♪ (^ ^)/ 
お子ちゃま用絵本であろうと、タガログ語であろうと、関係ないわ〜 ♪ 

その名も、"Araw sa Palengke (アラウ・サ・パレンケ)"  英語に訳すと "A day in the market" 、日本語なら 「市場での一日」 みたいな。

女の子が Nanay (ナナイ=お母さん) と一緒に市場に行った日のお話なのですが、市場での出来事だけでなく、朝起きてから帰宅するまでのP国らしい日常が描かれています。 表紙にも描かれているP国ならではのカゴバッグや、おなじみ交通手段ジープニーも本文に登場しますよ。



araw sa palengke 2

例えば、これはもう数ページ進んだ Palengke の中の様子。 「いるいる、こんな奴〜」 って笑っちゃいましたよ。 何がって、左のブースにご注目。 店員が寝てます。 (爆)

 


最初、タイトルがタガログ語だったので、タガログ語の絵本だとばかり思っていたのですが、ページを開いてみてビックリ。 タガログ語と英語の2カ国語表記でした。 しかも、英文は原文であるタガログ語、特に動詞が忠実に訳されている・・・・と思います、多分ですけど。(^ ^;  まちがってたらすみません。 

まずタガログ語の方を読んで、「???」 だったら英語の方でカンニングする、ってことができます。 タガログ語ビギナーにはいい教科書になりそうです。


あと、もうひとつうれしい事が・・・・・







araw sa palengke 5

なんと、同名の Apple アプリがあるのです!

(↑ はパソコン上の画面です。)




早速 ipad にダウンロードしてみました。

araw sa palengke 3

ipad 版は音声付で、タガログ語か英語のどちらかを選択することができます。 ↑ は英語バージョンを選んだ画面です。 

言語選択のほか、音量、音声の有無などの設定ができます。 音声はタガログ語で、文字は英語というパターン、またその反対も設定可能です。
料理に関連した簡単なゲームもできるようになっています。





あと、iPad 版では書籍にはありえないお楽しみがあります。

araw sa palengke 4

ipad 版には色々仕掛けがしてあって、フリックしても、そう簡単に次ページに進むことができません。 画面のどこかをタップしたり、ドラッグしたりと、その背景に応じた何らかの操作をしなければ、次に進めないという面白さがあります。
 
もっとも書籍版とまったく同じ画像が見られるだけなら、ipad 版の意味ないですものね。


書籍版には書籍版の、iPad 版には iPad 版のそれぞれ特徴があることでしょう。 必要に応じた使い分けをして、両者共に大いに利用したいものです




araw sa palengke 5
■ Araw sa Palengke
   著者:May Tobias-Papa
   イラスト:Isabel Roxas
   発行:Adarna House
   ISBN :978-971-508-317-1
   言語:タガログ語(英訳付)
   ページ数:32 ページ

   2010年 National Children's Book 賞
   受賞






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March 25, 2013

◇フィリピンの椰子の葉アート


palaspas 1


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


以前 こちら で 、バナナや椰子の葉が包装資材として利用されている様子を紹介した ”Wrap them, Store them, Peddle them" という本をアップしたことがありますが、今回は包装目的だけではなく、芸術とも呼ぶにふさわしい椰子の葉のハンディクラフトについて徹底的に記述された書籍の紹介です。




palaspas 2

[ PALASPAS ]

タイトルには編んだ椰子の葉が起用されています。 PALASPAS (パラスパス) とは、タガログ語で椰子・椰子の葉・椰子の葉細工のことを示すようですが、もう少し深い意味もありそうです。






典型的な椰子の葉の利用法 - 器として

palaspas 4

[ Puso (プソ)]
 
椰子の葉で編んだ器に炊いたお米が入っています。 Puso とは本来ハート (心臓) を意味しますが、見た目の形からそう呼ばれているのでしょう。
 
このお米を入れて炊くための椰子の葉細工は、地方によって呼び方も違い、形 (作り方) も少しずつ違うようですが、その何種類にも及ぶ椰子細工が、上記 puso 同様、完成品の美しい画像とその作り方はもちろんのこと、バックグラウンドの解説も丁寧に記述されています。





palaspas 3

[ 裏表紙 ]

バスケット、帽子、昆虫・魚等のオブジェのほか、Fiesta (フィエスタ=お祭り)用の衣装・アクセサリー・飾り、驚くのは簡易小屋に至るまでありとあらゆる椰子細工が342ページにぎっしり。 すべてお見せできないのが残念です。
前半は、歴史、背景を含め、PALASPAS がひとつの文化として徹底的に記述されています。




ところで、キリスト教にはクリスマスと並ぶもうひとつの大きな行事があります。 今がちょうどその時期、そう十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを記念する、復活祭です。 
復活祭 (カトリックでは、今年は 3/31) の一週間前の日曜日 (今年は昨日 3/24) は、聖週間の初日で、「聖枝祭/棕櫚の主日/枝の主日」 等と呼ばれる位置づけにあります。

Wikipedia によれば(抜粋):
「この祝日は、イエス・キリストがロバに跨り、エルサレムに入城したときを記念するものである。 エルサレムに来たイエスを、群衆がナツメ椰子の枝を手に持ち迎えた。
そこでこの祝日では、ナツメ椰子や棕櫚 (しゅろ) などヤシ科の植物の枝が聖別 (礼拝で使用する器具などを聖なるものとして、他の被造物と別のものとすること) される。
キリスト教圏はナツメ椰子の栽培地を超えて拡大しているために地域によって使用される枝は異なり、日本のカトリック教会ではソテツの枝を代用するのが慣例になっている。ヤシ科の植物もオリーブも自生しないイギリスやオーストリアなど、寒い地域の教会では猫柳の枝が使用されることもある。 同様のネコヤナギを代用とする習慣は寒冷な地域の正教会 (ロシア正教会など、日本では北海道など) にもみられる。 
また、祝別される枝の使用方法は地域によって様々で、美しく編まれて使用されることもある。」


ここで注目したいのは、「地域によって使用される枝は異なり」、「枝の使用方法は地域によって様々で、美しく編まれて使用されることもある」 というくだりです。




PALASPAS に話を戻しましょう。

palaspas 5

フィリピンの 「聖枝祭」 の様子が記されています。 枝は椰子の枝(葉)です。 






palaspas 6

「美しく編まれて使用されることもある」、正にその通り。





palaspas 7

十字架まで




PALASPAS は、「椰子」、「椰子の葉」 を意味する、または「椰子の葉細工の総称」というだけでなく、「聖枝祭」 にはなくてはならない聖なる道具そのものをも表していることがわかりました。


ちなみに、「聖枝祭」は、英語では "Palm Sunday"、タガログ語では "Linggo ng Palaspas (椰子の葉の日曜日)" といいます。




palaspas 8
■ Palaspa: An Appreciation of Palm Leaf Art
  in the Phillippines
  著者: Elmer I. Nocheseda
  出版: Ateneo De Manila Univ. Press
  言語 英語
  ISBN:978-9715506014
  342 ページ


  ★ 2010年 Gintong Aklat(金の本) 賞 芸術&文化部門受賞
  ★ 2010年 National Book 賞 デザイン部門受賞
  ★ Cardinal Sin (シン枢機卿)賞 受賞





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Posted by harana at 14:03Comments(0)

March 18, 2013

◇どちらがお好み? フィリピンの外食ガイドブック


guide books


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マニラのショッピングモールに行くと、お洒落なブティックはガラガラでも、飲食店は満員、という光景をよく目にします。 その度に、P国で成功するビジネスは飲食しかないのか!? とやや確信に近いものを感じたりしてしまいます。(笑)
ましてやこのところ(って、もうかれこれ数年前から言ってるけど)、特に Bonifacio 辺りにはスタイリッシュで高級感の漂う今時のレストランが次々とオープン。 あんな価格帯で誰が行くの? と突っ込みたくなるけど、流行っているみたいですね。 
あまりにも新規オープン店が続出しているので、まったくついていけませ〜ん。(>_<)  

そういう場合は、レストラン・ガイドブックに頼ってみるのもいいかもです。 現地発行のガイドブックも、これまた進歩してきて、昔の「再生紙」、「写真無し」 が普通だった頃に比べたら随分立派に成長。(笑) 

では、最近入手した対照的なガイドブック2冊をご紹介します。


まずはこちらから ↓

eon 4
■Eat Out Now!
  115 Manila Restaurants We Love

 著者:Alicia Sy
 発行:Summit Books
 ISBN: 9719902183
 




マニラに限定し、著者とその仲間達のお気に入りレストラン115軒を紹介したモダンなガイドブック。 どちらかというと、「ファイン・ダイニング」、「カジュアル・ダイニング」 のカテゴリーに属するような、インテリアにも食器・盛り付けにも凝ったチョットお高めで、外国人や現地のセレブ層に好まれそうなハイエンドなお店が中心。 
このうち何軒が生き残れるのかなぁ? 気になるところです。(笑) 

編集者でもあり、フードコラムリストでもある著者を中心に、現地のネット上ではよく知られた6名の食通達が編集に協力しています。 また食通達はそれぞれエッセイも寄稿しています。




eon 1

目次からもうお洒落っぽさが漂っています。






eon 2

言われなければ、P国のガイドブックだとはわからないかも。


全体的にあか抜けた編集で、店内の写真、お料理の写真がどれも奇麗なので、すべて高級レストランのような印象を受けてしまいますが、リーズナブルなお店も掲載されているのでご心配なく。



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お次はこちら ↓


linamnam 5
Linamnam:
  Eating One's Way Around the Philippines

 著者:Claude Tayag and Mary Ann Quioc
 発行:Anvil Publishing Inc. (2012)
 ISBN : 9712726401





前出の ”Eat Out Now!” がセレブ系であるのに相反して、こちらは『超』庶民的。 著者は、当ブログでは何度も登場している料理人でもあり、マルチアーティストでもある Claude Tayag 氏 と奥様の Mary Anne さん。 レストランガイドの域をはるかに超えていて、「トラベル&フードガイドブック」 と呼ぶ方がふさわしいかも。 
見たことも聞いたこともないような料理をはじめ、地域別にマイナーなものからメジャーなものまでP国中の食が網羅されています。 更に、レストランの紹介に終わらず、市場の Carinderia (カリンデリア=市場や道路脇の屋台風食堂) でテイクアウトもできるようなおかずまで、とかなりディープ。 「全国日常食図鑑」と呼びたいくらい。 ウィークエンドマーケットについての記述もあります。




linamnam 1

扉からして、いかにも庶民的でエネルギッシュ




linamnam 2

写真はほとんどが料理のみ、それも迫力あるアップ画像




後半は House Specialties と題して、Pancit (パンシット=麺類)、Longganisa (ロンガにニーサ=フィリピンソーセージ)、 Tamales (タマレス=フィリピン風チマキ)、 Okoy (オコイ=フィリピン風かき揚げ)、Bottles Goodness (瓶詰調味料) に特化。 国中のありとあらゆる Pacit が、ありとあらゆる Longganisa が (・・・以下同文) 解説文と画像でこれでもか、これでもかと紹介されています。



例えば Longganisa

linamnam 3


暖簾のように地面近くまで吊るされた Longganisa が圧巻の、何軒も連なるロンガニーサ屋台の写真が見開きページからはじまって、こういう(↑)ページが延々続きます。 数えてみたら30種類以上の Longganisa が掲載されていました。

最後は著者のエッセイ集。 こちらも必見です。




この厚さに注目!

linamnam 4

総ページ数は300ページ強。 この中に膨大な量のデータが詰まっています。

後になりましたが、タイトルの "Linamnam" とは、「味覚」とか「風味」、「旨味」などを表す現地語なのですが、全く同じ意味合いを持つ単語は英語にはないので、ダイレクトには訳せないそうです。  


* * *


eon 3

裏表紙も2冊を比べると随分イメージが違いますね。 

さて、あなたはどちらのタイプがお好み???


(★ 現在、Linamnam のみ Amazon USA でヒットします。 →





ところで、スタンダード・チャータード銀行がこのほど、フィリピンの経済が今後も順調な成長を見せ、他のアジア諸国よりも発展するとの見解を示した、と報じられています。 更に、同行はフィリピンのGDP成長率が今年は5.8%にまで伸び、来年には6.1%の伸びを見せると予測しているとか。 過去数年の間、現地を訪れる度に肌にビンビンと感じていたこの発展の予感。 この現象に比例して、新しいレストランがまだまだ増え続けるのでしょうね。 ってことは、いくらレストランガイドが出版されても、追いつかないってこと!?  次はどんなレストランガイドが出版されるのやら。 楽しみです。






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Posted by harana at 14:39Comments(0)

March 08, 2013

◇フィリピンのプロビンス、Bohol (ボホール) のビンテージハウス


casa boholana 1


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先日 ”◇フィリピンのプロビンス、Central Visaya (中部ヴィサヤ)地方、Bohol へ [Vol.14 Ancestral House]” に投稿したように、BAHANDI による ”Heritage Walk” (歴史的建造物や伝統的文化に触れるウォーキングツアー) に参加して Baclayon の Heritage House (先祖代々の家) 3軒を見学しましたが、このような古い家屋は Baclayon には 60軒以上、Bohol 島全体では500軒以上が確認されているそうです。

Bohol 島の40か所以上の町で、スペインおよびアメリカ統治時代に建てられた家屋を調査し、その結果をまとめた本があります。
その名も Casa Boholana: Vintage Houses of Bohol

著者は Bohol 出身の女性社会学者 Czarina Saloma と、ご主人であるドイツ人の建築家 (特に保存のスペシャリスト) Erik Akpedonu. この本には、著者のバックグラウンドが影響してか、Bohol の家屋を社会学的見地からとらえた報告がなされているとのことです。

ところで、タイトルが示すように、この本の中で調査・報告されている家屋は、"Ancestral House" ではなく "Vintage House" と表現されています。 一般的な意味合いでは "Ancestral House" に間違いないはずですが、フィリピンでは 歴史的・文化的遺産を奨励・保護・保存する NHCP (National Historical Commission of the Philippines) という機関があり、この機関が古い家屋を国家的 Heritage House として認定する場合、様々な条件を満たしていなければなりません。 例えば、「歴史的、社会的、文化的、芸術的に重要な建造物であること」、「大規模な改築がされておらずオリジナルの姿形を最低75%保っていること」等々。 調査対象は、いくら古くてもこれらの条件を満たしていない家屋も多く、国家の意味するところの Heritage House とは異なることから敢えて Vintage House という表現方法が用いられているようです。


さて、内容はというと、大きく分けて二つのパートから構成されています。

パート1: 建築調査からのデータ分析 (調査方法、歴史、所有者の社会的背景、使用状況、問題、家具調度品、大工・建築家、税、改築と復元、etc)

パート2: 豊富なカラー写真と共に、研究を通して確認された508軒の内、300軒の家屋を地域別に紹介

ちなみに Baclayon の項では、存在する約60軒の内、25軒のビンテージハウスについて何らかの記載がありました。 見学した3軒なんて、ほんの一部だったわけです。 やはりもう一度行かねば!




貴重な調査内容もさることながら、表紙、見返し、扉、目次、もちろん本文にも、あらゆる箇所に、calado (カラド=明かり採りや通気のための透かし模様装飾)、capiz window (カピス窓 =カピス貝の格子窓)、ventanilla (ベンタニージャ=上部のメインの窓 『Ventana ベンタナ』 に対して、サブ的な役割を果たしている下部の窓) の柵など、フィリピン建築の特徴であるパーツのモチーフをイラスト化したものが配されていて、この事実がより一層読書意欲をかりたててくれます。 


casa boholana 3





casa boholana 4



本文を読まずとも、パラパラとページを進めていくだけでウキウキしてしまう一冊です。




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ダメもとで Amazon をチェックしてみると、珍しくアメリカのみならず日本のサイトでもヒットしました。(↓)

casa boholana 2
Casa Boholana: Vintage Houses of Bohol

 著者:Erik Akpedonu
     Czarina Saloma
 出版社: Ateneo De Manila Univercity Press
      (2011/12/30)
 言語:英語
 ISBN-10: 9715506186
 ISBN-13: 978-9715506182
 ペーパーバック: 470ページ



P国現地に比べると、Amazon での価格は少々 (いや、かなり) お高いですが、興味のある方は是非どうぞ。 → 





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Posted by harana at 22:45Comments(0)

February 05, 2013

◇フィリピンのフリーペーパー、"Primer" vol. 59


primer vol.59

《 Primer Vol.59 》


*~*~*~*~*~*~*~*


[◇フィリピンのプロビンス、Central Visaya (中部ヴィサヤ)地方、Bohol へ ] シリーズの途中ですが、 【マニラ発 ・ 快適生活推進フリーペーパー "Primer" 】 の最新号 Vol. 59 が届いたので、先にこちらのお知らせを。



【マニラ発 ・ 快適生活推進フリーペーパー "Primer" 】 の最新号
Vol. 59 が届きました。

今号の特集は、マカティの * Salcedo (サルセド) * この辺りは、古くから高級住宅地として知られたエリアだけあって、名店揃い。 

 テーマは "歩いてみつける、都会のオアシス サルセドを歩く。" 

    ● サルセドで再発見 ホントに美味しいレストラン
   
    ● ここは見逃せない! マストトライのお店を一挙紹介

    ● お酒好きにはたまらない 厳選5店といえばこちら

    ● いつもの穏やかな時間をさらに充実
 
  と、サルセド情報は盛りだくさん。  

 当ブログで紹介したことのある こちらこちら もピックアップされています。 

 


* * *


そして今月は、隔月で寄稿させていただいている 『食に関するコラム ”フィリピン食彩紀行 ”』 の掲載月です。 
今回のトピックは、キューバ風ご飯 ”Arroz a la Cubana” (P.24)、 こちらもよろしく! です m(_ _)m



* * *


ウェブ上での閲覧・ダウンロード 
これまで、ウェブ上で Primer 誌を閲覧、ダウンロードするためには専用のファームでの申込みが必要でしたが、WEB 版 Primer トップページ から、最新号が pdf で閲覧できるようになっています。 右サイドバーのプライマー表紙画像をクリックするだけです。
「クリック」ひとつで最新号の中身が閲覧できるのはうれしいですね。

また、こちら からは 創刊号〜最新号までのすべての紙面が閲覧できます。






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Posted by harana at 15:14Comments(0)

December 31, 2012

◇フィリピンの英雄をとり囲んだ食環境


the food of jose rizal 2


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当ブログでは度々書いていますが、昨日 (12月30日) は、フィリピンの国民的英雄 José Rizal (ホセ・リサール) の死を追悼する 「リサール・デー」 でした。
一年の締めくくりにはどうしても避けられないブログネタになっていますが、今回はリサールの食にまつわる本の紹介です。


"The Foods of Jose Rizal" : リサール自身によって書き残された小説、詩、自叙伝、日記、家族や友人に宛てた手紙等、そして彼を賛美する人たちによって書かれた書物、彼を知る人たちへのインタビューから収集したリサールの 「食」 に関するくだりのみをまとめた1冊です。




the food of jose rizal 3


食事のメニュー、食材、テーブルセッティング、ダイニングルーム、食品の値段など、リサールの幼少期から、ヨーロッパへの留学、追放時代、そして "Mi Ultimo Adios (『我が最後の別れ』)" を残すまで、彼の人生における食環境を垣間見ることができます。
また、それらを通じて描き出されている、その時代の習慣、家屋、歴史的背景も見逃せません。






the food of jose rizal 5


各章のはじめには、フィリピン料理のみならず、ヨーロッパ料理まで、リサールに所縁のあるレシピが掲載されています。
第6章 "Rizal's Literary Writing (リサールの文学作品)" には Chiken Tinola (チキン・ティノラ) のレシピ。



 

the food of jose rizal 4


リサールの代表作、 "Noli Me Tangere (ノリ・メ・タンヘレ= 「我に触れるなかれ」) には、食に関する描写が多く、Chiken Tinola もそのひとつ。 有名な、 ”Tsokolate(チョコラーテ)” のくだりも。(→ こちら 参照)


リサールについては、彼がめざしていたスペインからの独立運動に関する観点から語られることが多いように思えますが、時には 「リサールは何を好んだのだろうか? 何を食べたのだろうか?」 と別の角度から国民的英雄を考察してみるのも興味深いのではないでしょうか?


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the food of jose rizal
 ■The Foods of Jose Rizal

 著者:Felice Prudente Sta. Maria
 発行:Anvil Publishing Inc.
 ISBN: 9789712726774
 言語:英語

 こちらで販売中 → 
 数に限りがあります。 売り切れの場合は
 ご容赦願います。

  





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Jose Rizal に関する過去の投稿もご参照ください。

 ◇国民的小説をモチーフにした "フィリピン料理レストラン"
   (2011/12/31)

 ◇フィリピンの英雄の日
   (2007/12/30)

 ◇フィリピンのホットチョコレート ” Tsokolate(チョコラーテ)”
   (2006/12/30)

 ◇フィリピンの英雄
   (2005/12/30)



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今年も多くのアクセス、ありがとうございました。

来年も引き続き、よろくお願いいたします。

では皆さま、よいお年を!

A H A P P Y N E W Y E A R !

M a n i g o n g B a g o n g T a o n !





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Posted by harana at 17:03Comments(0)

December 05, 2012

◇フィリピンのフリーペーパー、"Primer" vol. 57


primer vol.59


《 Primer Vol.57 》


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[◇ フィリピンのプロビンス、Central Visaya (中部ヴィサヤ)地方、Bohol へ ] シリーズの途中ですが、 【マニラ発 ・ 快適生活推進フリーペーパー "Primer" 】 の最新号 Vol. 57 が届いたので、先にこちらのお知らせを。



【マニラ発 ・ 快適生活推進フリーペーパー "Primer" 】 の最新号
Vol. 57 が届きました。

今号の特集は、マカティの * Jupiter (ジュピター通り) * この辺りは、古くからワンランク上の優れた名店が集まるエリアです。 

 隠れた名店探しに行こう ”勝負店はジュピター” と題して、

    ● 隠れレストランを探せ 1・2
   
    ● 夜更かしスポットでお酒と音楽に酔う

    ● 「キレイ」も「スクール」もお任せあれ!!

    ● 見つけた絶品イタリアン
 
    ● おしゃれ家具通

 と、イベントの多いこの季節に役立ちそうな情報を網羅。 是非活用して!




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そして今月は、隔月で寄稿させていただいている 『食に関するコラム ”フィリピン食彩紀行 ”』 の掲載月です。 今号のタイトルは 「クリスマスの風物詩」(P.24)、 こちらもよろしく! です m(_ _)m



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ウェブ上での閲覧・ダウンロード 
これまで、ウェブ上で Primer 誌を閲覧、ダウンロードするためには専用のファームでの申込みが必要でしたが、WEB 版 Primer トップページ から、最新号が pdf で閲覧できるようになっています。 右サイドバーのプライマー表紙画像をクリックするだけです。
「クリック」ひとつで最新号の中身が閲覧できるのはうれしいですね。

また、こちら からは 創刊号〜最新号までのすべての紙面が閲覧できます。






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Posted by harana at 10:30Comments(0)