November 08, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.17 Only in Bicol ]


Tabagwang

Tabagwang (River snails)

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


BIcol 滞在中に、何度となく耳にした

Only in Bicol (ビコールにだけ)"


初日の 朝食 から、それは始まりました。


プールサイドに並んだブッフェの前で、

あるいはテーブルについて、マニラから到着した

ばかりのゲストへの説明のつもりか、Bicol 出身の

P−ナたちが、口々に ”Only in Bicol " を連発。



どこにでもあるような、干し魚も


abo 1

”Only in Bicol "

abo (アボ) と呼ばれています。 地名がそのまま

魚の名前になっちゃった!? ようなのです。

Camarines Sur 州Calabanga

Abo という町の OTOP 製品でもあるのです。

だから、ここ でも売られていました。 


abo 2


Calabanga に面した San Miguel 湾 だけに生息し、

数ある干し魚の中でも、最も高価であるということです。


OTOP, Philippines の公式 HP には、

Tiger Toothed Croaker (ニベ科?)と紹介されています。


* * * * *


こちらの奇妙な物体は・・・


biti 1

bete、 または biti という「珍味」。

(母音の ie が曖昧なので・・・)



こちらも、もちろん ”Only in Bicol " です。

なぜなら、前述の abo の浮き袋を揚げたものなので。


biti 2


調理前の姿からは、想像できませんが。




* * * * *


newlook

こちらの干し魚は、P−ナが 「ニュールック」と

呼んでいたので、綴りを尋ねてみたところ、

なんのことはない、NEWLOOK ですって。

正式名はわからないのですが、 Bicol では、

こう呼んでいる、ということでした。



* * * * *


それからトップ写真の Tabagwang (タバグワン?)は、

貝のように見えますが、フィリピン版エスカルゴ、

kuhol (クホール=タニシ) の川バージョン。

これも Bicol だけに生息するといいます。


料理法は、生姜、ニンニク、タマネギ、ココナッツミルクで

味付けた Bicol 名物、Ginataang (ギナタアン)がポピュラー。

 


* * * * *



ほんの数日間の Bicol 滞在でしたが、見たもの、食べたもの、

あれもこれもとよくばって投稿していくうちに、なんと、

今回で [ Vol. 17 ] にもなっていました。 ひとまず

◇フィリピンのプロビンス、Bicol (ビコール)地方へ 』は、

これにておしまい、 『 完 』 です。


長い間お付き合いいただき、ありがとうございました。 m(_ _)m

(ちょっと、引っ張りすぎ。 反省・・・)



  

Posted by harana at 20:38Comments(6)

November 04, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.16 OTOP]


otop 1

Masadit / Toasted puto special 》


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


"OTOP (One Town, One Product), Philippines "

昨年 にも紹介したことのある一種の町・村おこしプロジェクト。

「一町に一特産品」を国内外にアピールすることを目的と

した DTI (Department of Trade and Industry =

貿易産業省)の政策なのですが、この地方の OTOP 製品を

主に販売しているショップを Naga 市内で見つけました。



otop 2


* * * * *



otop 3


Bato の町が特産品とする Pancit Bato (バト麺)。

「Pancit Bato を食すこと」を現地での予定リストに入れていたのに、

結局チャンスが無くて。 麺だけでも買ってくればよかった、と今頃後悔。





otop 4

大きいもの、小さいもの。 長いもの、短いもの・・・

お店の片側の壁にズラリと並ぶのは、様々な種類の干し魚。





otop 5

冷凍庫の中は、シーフードだったり、手作りアイスキャンディーだったり。





otop 6

Pilinut 入りのココナッツジャムがここにも登場。


どこに行っても見かけるのが、素朴な焼き菓子達。

米粉やカッサバ粉でできてはいるものの、どう見ても西欧風。

やはりオリジナルはかつての支配国、スペインがもたらしたもの?



* * * * *




otop 7

■ESCARO'S FOOD SHOPPE

 N-3 Nazarene Bldg., Complex
 Taal Avenue, Naga City,
 Camarines Sur

 8:00 AM - 21:00 PM

 





    ● OTOP, Philippines の公式サイトは→ こちら

      ・ Bicol 地方の OTOP は、こちら にアクセスした後、
        [Region ] を選んでください。

      ・ Cam Sur 州の OTOP は→ こちら
  
Posted by harana at 22:20Comments(4)

October 30, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.15 ライスケーキ]


ricecake2

Buko Juice / Rice Cake & Mango Half



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屋台で買った Chacoy をお土産に、もう一人のP-ナ宅を訪問。

彼女とは、マニラで会って以来、数年ぶりの再会。 運良く

Naga に帰省中だった彼女から、Merienda (メリエンダ=

スペイン統治時代からの習慣、食事と食事の間にとる軽い

スナックタイム) にお誘いをいただいたのでした。



お料理上手な彼女は、Sinukmani (シヌクマニ)の作り方を

見せるからと、準備をして私達の到着を待っていてくれました。


ricecake1

Banana Leaves / Latik / Pandan




中華鍋のようなお鍋で「ココナッツミルク」を煮て、その中に

香ばしい匂いをつけるため Pandan (パンダン)の葉と一緒に

炊いた 「もち米」、そして 「ブラウンシュガー」を加えたら、

加熱しながらしっかりと混ぜ合わせます。 加熱時間が経過

するにつれ、混ぜる作業はかなりの重労働になってきます。


出来上がったもち米は、バナナの葉を敷いた Bilao (ビラオ

=平たいザル) に平らに盛り、ココナッツミルクを煮詰めて

作った Latik (ラティック)をトッピングしたら、

さぁ、Sinukmani の出来上がり。



ricecake3

Chacoy / Sinukmani / Ripe Mangoes



Sinukmani? 何を隠そう、一般的には (マニラでは?)

Biko (ビコ) の名で通っているポピュラーなライスケーキ。 

数あるもち米のお菓子の中でも、代表的な物のひとつです。

熟したマンゴとは、ベストカップルだそうです。



トッピングの Latik はフレーク状だけでなく、カラメル状の

場合もあったり、こういったローカルのお菓子は地方によって、

作り手によって、名前だけでなく使用する材料、作り方も様々。  



Sinukmani と Biko の様に、見た目は同じなのに全く名前が

違うもの、名前は同じなのに全く違った料理など、マニラと

地方では随分違いがあるものだと、今回の Bicol 旅行中に

何度か感じました。「所変われば、品変わる」ってことですね。

 
ちなみに、前回記事 に掲載したバナナのフリッターは Baduya と

紹介しましたが、マニラでは Maruya (マルヤ)が一般的です。



  
Posted by harana at 09:42Comments(6)

October 27, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.14 ストリート・フード]


street food 1


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


いくらランチが ベジタリアンフード だったとはいえ、

済ませてからまだ間がないというのに、P−ナに

誘われるままに向かった先は・・・屋台。



street food 2


是非紹介したいストリート・フードがあるそうで。




Banana Q (バナナ・キュー)?


street food 3


ではなくて、





バナナのフリッター、Baduya (バドゥヤ)?


street food 4


でもなく・・・




これですって。


street food 5

Chacoy (チャコイ)”、 初めて聞く名前です。 




street food 6

生地を切るのは、スケッパーのような道具。

フィリピンらしく、いかにも手作り風。



street food 7

短い辺の片方はギザギザ。 長い辺で切った生地を、

このギザギザの方で、更に小さく切っているようです。




street food 8

小さく切った生地を、トップ写真のように引き伸ばしながら

揚げていきます。 次々と浮き上がってくる生地の表面を見て、

ギザギザ型の刃の意味が理解できました。 何かに似ています。




street food 9

アツアツの Chacoy に砂糖をまぶして完成。

テイクアウトは、バナナの葉を敷いた袋に。


お値段は、なんと一本1ペソ!(現レートで約¥2.1)

20本買っても、たった20ペソ。(¥50以下!?)




生地の表面は、これ(↓)を模しているのでした。


dulcinea

かつての支配国スペインの置き土産、

Churros (チューロス)”。

ホットチョコレート をつけていただきます。


写真は、マニラっ子が絶賛する Dulcinea のもの。




ついでに


churros

ご本家スペインの Churros 売り

- Valencia の街角にて -




※ Chacoy は、別名 Turros とも呼ばれるそうです。


  
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October 20, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.13 Pili nut (ピリナッツ) 工場に潜入 ]


pilinut 01

Pilinut Cake


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


前回 の投稿写真では、熟した Pili の実の果肉中央に、

なんとか「殻」の存在が確認できる程度だったので、

数年前、殻のまま Pilinut をいただいた時に撮った

写真を載せようと探したのですが、見当たりません。

なので、殻に入ったナッツの状態は、こちら(↓)の

看板に描かれたイラストをご参照ください。






pilinut 02Pilinut として食している部分は、殻に覆われています。

この殻はとても固くて、刃物やハンマーを使用しなければ割れません。

それも慣れないと、ナッツまで潰しかねません。

Bicol 出身のP−ナは、刃物を持たせてもらえなかった子供の頃は、石を使って殻の中のナッツを取り出したものだ、と言っていました。

ところで、この看板は Naga にある Pilinut メーカーのロゴ。 小売店も兼ねています。 
買い物ついでにちょっと作業場を見学させていただきました。





* * * * *


pilinut 08

2階の工場へと続く階段には、殻ごと袋詰めされた大量の Pilinut が。 




pilinut 03

殻から取り出したナッツは、お湯に浸けた後、茶色の薄皮を剥きます。




pilinut 04

選別作業のようです。(お得意の人海戦術)





pilinut 05

フライヤーで揚げたら、お鍋で加熱しながらシロップを

絡めます。コーティングされたシロップが固まらない内に、

2枚のお皿を使って、ひとつひとつばらしていました。





pilinut 06

定番アイテムは、パッケージ、フレーバーも様々。





pilinut 07

ピリナッツ入り KISS チョコやピリ・バーなど、さすがに

地元だけあって、マニラではあまり見かけないアイテムが

豊富です。  ココナッツ・ジャムもピリナッツ入り。


このほか、Naga 空港の売店 は、他社メーカーの製品も含め、

Bicol が誇るピリナッツ製品のオンパレードといった様子でした。




Pilinut は、これでおしまい。 次回 は・・・?



  
Posted by harana at 22:19Comments(6)

October 15, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.12 Pili nut (ピリナッツ) ]



pili 1



・.☆°・.。*.°♪・.。★・.°*。・ ☆・.



Bicol (ビコール)といえば、Pili nut (ピリナッツ)、 

Pili nut (ピリナッツ) といえば、 Bicol (ビコール)。


Naga (ナガ)の Ateneo de Naga (アテネオ・デ・ナガ)大学

構内の聖堂は、祈祷台、天井、懺悔室と、いたるところびっしりと

Pili の図柄が彫られているほどです。(参考写真は→ こちら





pili 2


で、BIcol 土産 の定番といえば、もちろん数々のピリナッツ製品。

(↑は、それらのごく一部)



* * * * *



さて、Pili nut の正体は・・・



pili 3


ナッツ(木の実)という名の通り、木になってました。




pili 4


これは未熟の若い実。 収穫には早すぎます。

しばし、お預け。








pili 5


表皮が黒っぽくなったら、熟した証。



pili 6


果肉の中に固い殻が。 (トップ写真はこの殻を利用したもの)

更にその中に美味しーいナッツ(種?)が眠っているはず。 



Wikipedia によれば、

Pili nut (Canarium ovatum) は、600種にもおよぶ カンラン科 (橄欖科、Burseraceae) のひとつで、フィリピンを原産地とし、その木は平均高さ 20m ほどの常緑樹で強風にも強い。 
実は、核果 (かくか) と呼ばれる果実の1タイプ。
核果 (かくか) とは、一般的なイメージにおける果実に近いものの一つで、中心に大きな種が1つ入っている。
外側の果皮(外果皮)および果肉(中果皮)が内果皮の硬化した硬い核(殻)を取り巻き、核の中に種子があるものをいう。核は種子を構成する要素でなく果実の一部である。種子は核に保護されるため、表面を覆う種皮は通常薄く脆弱である。



・・・ (またしても) 続く ・・・
  
Posted by harana at 11:14Comments(8)

October 11, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.11 聖堂の祈祷台 ]


ateneo 1


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*



Ateneo De Naga University (アテネオ・デ・ナガ大学) には、

構内にバロックスタイルの教会があります。




ateneo 2



聖堂内部は、意外にシンプル。




かと、思いきや・・・




ateneo 3



何だか手の込んだ彫刻が。





ateneo4



なんとも BICOL 地方らしい祈祷台でした。



何故って? それは・・・、 




・・・ 続く ・・・





* * *



ateneo 5



おっと、告解 (懺悔) 室も?




  
Posted by harana at 01:39Comments(2)

October 06, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.10 Pasalubong (お土産) ]


bicol products 1



・.☆°・.。*.°♪・.。★・.°*。・ ☆・.


Naga (ナガ)で買ってきた甘いもの色々(の一部)。

いつもご馳走になっている、ご近所のPノイ君へのお土産。




Naga 空港の売店は、ローカル製品のショーケースさながら。


bicol products 2


昔のイメージしかなかったので、パッケージの進歩にも驚き。


あれも、これも、今思えばもっと買っとくべきだったな・・・




多忙につき、そっけない投稿ですが、

ローカル製品の詳細については、また後日。

Bicol 旅行での 食ネタ はまだ続きます。


  
Posted by harana at 22:18Comments(2)

October 01, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.9 ベジタリアン・レストラン ]


green earth 1

《 Green Earth Café 》


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


CWC の Villa でいただいた フィリピンスタイルの朝食 がヘビーだったので、

ランチは Naga では(というより比国では)、珍しいベジタリアンレストランへ。



何よりも先にP−ナのオススメ、「Pako (パコ) サラダ」をオーダー。

Pako は、食用のシダの一種。 若くて柔らかい芽や葉、茎をいただきます。


green earth 2

《 Pako Salada - P.75 》


わっ、Pako が山盛り! 

上げ底ではありません、底までしっかり Pako でした。


これだけ贅沢に盛り付けられていたら、食感も十分に楽しめます。

海草のようにシコシコした歯ごたえ、これが植物だとは信じられないくらい。

白く細いのは singkamas(シンカマス)、ヤム芋の一種で梨のようにシャリシャリ

した食感。 あとは豆腐と、トマト、キュウリ、紫タマネギなどのオーガニック野菜。


ドレッシングは、マンゴ&ハーブ・ビネグレットであっさりと。

これは最高! ヘルシーだし。(Pako は薬草としても利用されるようです。)

マニラなら、Pako の量はせいぜいトッピングに数本ってとこでしょうね。

  
* * *


あと ホームメイドのトルティージャでカレー風味の Garbanzos (ヒヨコ豆)や

野菜、ピーナッツを巻いた「Buritto Special (スペシャル・ブリトー)」、

生姜とセサミオイルで風味付けした「シイタケ&野菜のソテー 」をオーダー。




デザートは、これも P−ナが一押しの「バナナアイスクリーム」。


green earth 3

《 Banana Ice Cream - P.25 》


濃いっ! アイスクリームというより、100% バナナっぽいぞ。

家で作れそう。 ナッツだけでなく、チョコレートもかけたりして。

(でもこのところ、日本のスーパーではバナナ連日品薄状態。 

夕方行ったら3日連続売れ切れていたので、翌日はお昼12時過ぎに

行ったのに、甘熟王もスウィーテオもフィリピンバナナは1本残らず

完売で、エクアドルバナナを補充中でした。 なんとかして〜!

フィリピンにお住まいお皆さん、考えられますか? この現象?

TVのダイエット番組の影響ってすごい。)




* * *


green earth 4


インテリアには、古い家の廃材が利用されているのでしょうか。

おなじみ ”カピス窓” が、あちらこちらにはめ込まれていましたから。 

オーガニック素材にリサイクル、オーナーのポリシーが伝わってきそうです。



お料理は量も多く、野菜といえどもお腹いっぱい。 お値段も超リーズナブル。

マニラのバカ高い価格を見慣れているのか、Naga 価格が非常に安く感じて

しまうのですが、本来はこれくらいが妥当なのではないのでしょうか?

それにしても安いです。一番高いお料理が P.120、ドリンク類は P.15 から。




ナチョス、パスタ、タイ風ヌードルなど、各国料理もベジタリアンスタイルで。 

地球にも身体にも優しいレストラン、機会があればもう一度訪れてみたいものです。





green earth 5

■ Green Earth Café

  3rd St. cor. Soriano Ave.,
  Villa Sorabella, Naga City

  野菜、ハーブ入りの手作りパンや
  マフィンも販売されていました。

  ※P.1 (1ペソ)=約 ¥2.5



     メニューの最後にはこんなこだわりもアピール↓ 

     [Green Earth Café のお料理がヘルシーな理由]
       ●ノー・コレステロール、ローファット
       ●食物繊維、ビタミン、ミネラル豊富
       ●植物性たんぱく質(豆類、ナッツ類)
       ●玄米、全粒穀物使用
       ●ナチュラルハーブ/スパイス使用
       ●甘さは Muscovado 糖(サトウキビ原料の黒糖)使用
       ●化学調味料、インスタント調味料不使用
       ●卵、乳製品不使用
       ●合成保存/着色/甘味料、添加物不使用
       ●アルミ製調理道具、電子レンジ不使用
        (食品の栄養価低減、有害物質による汚染を避けるため)






Bicol の食レポートはまだ 続く・・・(多分)



  
Posted by harana at 14:39Comments(6)

September 19, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.8 ビコール料理 ]


the coconut cookery of bicol

〜* The Coconut Cookery of Bicol *〜



*〜*〜*〜*〜*〜*


《◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ》の【前編】(Vol.1〜7)

に続いて、【後編】 は Bicol で出逢った「食」についてのレポートです。


Bicol 料理の特徴は、まずココナッツ! ココナッツミルクやクリームは

もちろんのこと、果肉や新芽も、様々な料理にココナッツが使われます。 

又フィリピンでは唯一、唐辛子をふんだんに使う地域として知られています。


bicolano cuisine
《 ↑不鮮明ですみません。 暗い所で撮るのは苦手で・・・(; ̄ー ̄ 》


写真上段は、 どれも同じように見えますが、ココナッツミルク&

クリームで味付けされた BIcol 料理の代表選手。 左より、


◆Pinangat / ピナガット
 (タロイモの葉に包んだ肉や魚、ココナッツ果肉のココナッツミルク煮)

◆Bicol Express / ビコール・エクスプレス
 (唐辛子とポークのココナッツミルク煮、超スパイシー)

◆Laing / ライン
 (干したタロイモの葉とポークやエビのココナッツミルク煮)


これらは、おそらく 「トップ 3」 と言っても過言ではない、

この地方を代表する料理。 全国的にポピュラーではありますが、

やはり本場のものは、微妙に味付けが違うそうです。 これらを

アレンジした、ピザ、パスタ、バーガーも現地では人気があるとか。


(どれも「ココナッツミルク煮」ですが、ココナッツミルクだけで

味付けされているわけではありません。 ニンニク、レモングラス、

生姜、干魚、アミエビの塩辛などと組み合わせ、意外に複雑。)

*


下段もやはり、ココナッツを使った料理の例。 左から、


◆Lumpiang Prito / ルンピアン・プリトー
 (揚げ春巻き。具がココナッツの果肉というのがビコールならでは)

◆Alimango at kankong / アリマゴ・アット・カンコン
 (カニと空芯菜のココナッツミルク煮。カボチャやサツマイモの葉の場合も)



Bicol 地方の料理を知るのに、こんな(↓)本はいかがでしょう?

この地方の様々なココナッツ料理のレシピ集。 巻末には、食材・料理の

ビコール名、タガログ名、英語名が一覧できるページが設けられています。



BOOK COCONUTThe Coconut Cookery of Bicol
 
 By Honesto C. General
 Publisher: Bookmark (1994)
 ISBN-10: 9715691501
 ISBN-13: 978-9715691505





あと、フィエスタ(お祭り)期間中に、この地を訪れるのも、ひとつの手かも。

丁度今週は、Naga(ナガ市) でクリスマスと並ぶほどの一大イベントが開催

されているはず。 7月の Bicol 滞在中には、逢う人、逢う人に、9月にも絶対に

来るようにと誘われました。(残念、行けなかった。)で、どんなお祭りかというと、



 
”聖母マリアのための祭典、「Feast of Nuestra Señora de Peñafrancia」(ペニャフランシア・フェスティバル)が毎年9月に行われる。フィリピン最大の聖母マリアのための祭典は、地域の崇敬を集める聖母マリア像(ペニャフランシア像)を、通常安置されている教会(Peñafrancia Basilica Minore)から400年の歴史を持つナガ・メトロポリタン聖堂へ運ぶ行進から始まる。
聖堂でのノベナ(9日間の祈り)のあと、市民はパレード、市街地でのパーティー、歌唱コンテスト、展覧会、コンサート、その他を楽しむ。
最後に9月の第3土曜日、ペニャフランシア像は人々に担がれ、ナガ川を船でパレードしてもとの教会へ戻る
。” - Wikipedia より



Naga 出身の P−ナによると、この時期は海外からも Bicol 出身者が里帰りし、

フィリピン全土から多くの人が押し寄せるので街中が人、人、人で埋め尽くされる

そうです。 各家庭では何日も前から山の様に食材が集められ、どれだけ訪れるか

わからないゲストのために十分過ぎるほどの料理が準備される、ということです。



クライマックスは、この週末。 まだ間に合うかも???




* * * * *



 《◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ》【前編】(↓)

   ◇ [ Vol.1 CWC ]
   ◇ [ Vol.2 プールサイドで朝食を! ]
   ◇ [ Vol.3 パラダイスは遠い・・・ ]
   ◇ [ Vol.4 アイランド・ホッピング ]
   ◇ [ Vol.5 Gota Village Resort ]
   ◇ [ Vol.6 山頂の聖母マリア ]
   ◇ [ Vol.7 Camarines Sur(南カマリネス州) ]


  
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July 31, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.7 Camarines Sur(南カマリネス州) ]


LaIsla 1


《 Inflight Magazine、"LaIsla" - July Issue》


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*



Manila - Naga 間に利用した Air Philippines の機内誌、 "LaIsla"

CWC (Camsur Watersports Complex) におけるウエイクボードの世界選手権の開催と Caramoan 半島の Gota Village Resort のオープンにちなんでか、この号では大々的に CamSur (南カマリネス州)の特集が組まれていました。




LaIsla 2


フィリピンではトラベル・フォトグラファーとして名高い、George Tapan 氏を起用しているのも、PRへの意気込みが感じられます。


Naga 行きを勧めてくれた P-ナフレンドから 「うちのプロビンスは、とってもアクティブよ。積極的かつ漸進的!」と聞かされていましたが、現地に行ってみてそれを強く感じました。
CWC といい、Caramoan 開発といい、この州はホント気合い入っていますね。 それが肌で感じられる、っていうのは珍しいかも。
若き知事(Luis Raymond F. Villafuerte, Jr. )の斬新的なアイデアに、市民も快く賛同している、そういう印象を受けました。


Caramoan 開発には、まだまだ相当額の予算を投じる準備があるそうです。
5月に視察に訪れたという アロヨン も、 Caramoan を "Bicol の Boracay" なとど賞賛し、現在最もウィーク・ポイントとなっているこの地へのアクセスとインフラの整備を誓ったそうです。

「過剰な開発は避ける」と断言しながらも、観光省もバックアップ、というかプロモートする意欲満々なので、今後はより知名度も高くなり、ますます観光スポットとして開けていくことでしょう。 (行くなら今のうちかも)


caramoan
《 Caramoan からの帰り。 山が切り開かれ、陸路の整備が始まっていた。》



またこの州では、これも知事の発案で日本語教育にも随分と力を入れているそうです。 観光客及び、企業誘致をする上での有利性を考えてのことなのでしょう。

Naga の宿泊先(P-ナフレンドの、先輩の、お姉さん宅)で、州知事の事、CamSur 州の事、Caramoan の事などを話題におしゃべりしていると、お姉さんはいつしか知事のことを "Our Governor" から、 "My nephew" と呼び方を変えていたのでした・・・。



* * * * *



Bicol に関するネタはまだありますが、ちょっと飽きてきたので、次回の投稿はマニラに話題を移すつもりです。



■今回の Bical 行きに関する投稿一覧(↓)

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.1 CWC ]

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.2 プールサイドで朝食を! ]

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.3 パラダイスは遠い・・・ ]

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.4 アイランド・ホッピング ]

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.5 Gota Village Resort ]

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.6 山頂の聖母マリア ]

  
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July 28, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.6 山頂の聖母マリア ]


lady of the most holy rosary1

"Our Lady of The Most Holy Rosary"
Barangay Tabgon, Mt. Caglago


マリア様、事実を知らされていたら、

お傍でお目にかかれなかったかもしれません・・・


* * * * *


Gota ビーチでのランチ中、ガイド君に「巨大なマリア像があるそうだけど」と言うと、「見たい?」と彼。
そういわれると、見たいにきまってるでしょ。
じゃ、帰る前に寄っていこうということになり、車に乗ったものの全く着く気配なく、結局凸凹の山道を走ること約1時間。 
で、着いたよ、と降ろされたのがこんな場所。


stairs1


???
どういうこと?  階段を昇るってこと?

どれくらいかかるの?という問いに対して、この地で生まれ育ったという地元ドライバーから返ってきた答えが
「あなた次第」 
「・・・・・・・・・」

上り口から見上げてみても、草木が茂っていて先がほとんど見えない。
とりあえず、ガイド君を先に行かせて上ってみることに。

数十段上った踊り場で、 日頃の運動不足がたたって既に息は切れ、体力の85%は消耗。
まだ、50段も上ってないよな・・・

途中何度もギブアップしかけるも、踊り場に着いて後ろを振り向くたびに、眼下の景気がどんどん変化しているのがわかり、多少疲れが和らぐ。
景色に励まされて、結局また上ることになる。


mt 1



とはいえ、上っても上っても、階段は続く。 
先を行くガイド君に、「まだ〜?、まだ〜?」と何度も声をかけるが、まともな返事が返ってこない。
汗が噴き出す。 暑さにも耐えられなくなってきたよ〜。



mt 2




マリア像を見に来て倒れたなんて、シャレにもならない。
 (こんな所まで救急車は来てくれるのだろうか?)
 (運良く病院に担ぎ込まれたとしても、まともな治療がうけられるだろうか?)
ネガティブな想像ばかりが頭をよぎる。


体力の限界などとっくに超えていて、気力だけで足を運んでいる状態。
マジでもうヤバイ!ついにギブアップか、と思った瞬間、ガイド君の歓声が。

最後の力を振り絞ってあと数段上ってみたが、階段は終わったものの、マリア像はまだ遠く・・・・・


lady of the most holy rosary2




でも振り返ると、眼下には息を飲むようなパノラマが〜。

mt 4



ここから先は草の斜面。 傾斜がきつくて上り辛い。

mt 3



やっとここまで這い上がってきた。

mt 5


その先はというと、「ここからはちょっと上がるの大変、危ないよ!」ってガイド君がいうので、そんなに危ないならやめておこう。


lady of the most holy rosary3

あとは彼を記念写真に収める。

この時点では、マリア像の巨大さはそれほどわからなかった。



lady of the most holy rosary4

ガイド君がマリア像の傍らに立って、始めてその大きさを知ることとなる。





lady of the most holy rosary5

標高約800フィート(約244m)の Caglago 山の頂上から Caramoan 半島を見守るマリア像。
その高さは、約30フィート。(約9m? もっとあるように見える)

確かに達成感はある。 悔いはない。
ガイド君が言う、「こんな綺麗な景色を見るには、自らを犠牲にしなければならないってこと。」
「sacrifice (犠牲)」、クリスチャンらしい言葉だ。


階段の下で待っていたドライバーは、「往復1時間弱か、上出来だ!」


* * * * *


stairs2
心臓破りの階段。 

Naga に戻って 527段あるのだと教えられる。 
(今更遅いって)

帰りの車の中で足が痙攣していた。 
翌日まともに起きあがれなかった。 
ふくらはぎの筋肉痛が1週間続いた。

知っていたら、絶対に行ってなかった・・・





・・・・・ 続く ・・・・・
  
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July 23, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.5 Gota Village Resort ]


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《 Gota, Caramoan, Cam Sur 》  


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未開発同然の Caramoan には、数ヶ月前までは宿泊施設と呼べるようなりっぱな

施設はなかったみたい。 ところが Gota ビーチへと続く小道のほんの一歩手前に、

こんな(↓)施設が完成。 それも先月、6月2日にオープンしたばかり。



gota resort 1



Cam Sur (南カマリネス)州の公営リゾート、 

"Gota Village Resort" 





gota resort 2


ログハウス風コテージの広さは、3タイプ。 正確な広さは未確認なんですが、

一泊の宿泊料は、それぞれ 2,400ペソ、2,800ペソ、3,400ペソ。





gota resort 3
(左上は、ハウスキーピング用ストックルーム)


最新式のシャワーカプセルや洗面台をはじめ、家具や小物もそこそこ

洒落たものが配置されている。 結構、凝ってるじゃない?




gota resort 4

《 コテージ同様ログハウス風レストランでランチ 》




* * * * *


実は、 このリゾートがオープンする前の約3ヶ月間、Gota ビーチは

閉鎖されていて、その理由については色々取り沙汰されていたらしいのです。

勿論建設中という理由もあるかもしれないけど、この国の気質からいって、

そんなことでわざわざ閉鎖するとは思えない、っでしょ?


そこには・・・・・、


あるプロジェクトが・・・・・、 


隠密裏に・・・・・、


それも政府ぐるみで・・・・・、


進行していたのでした。



* * * * *



こういってしまうとなんか大袈裟ですが、事実が公表された後は、あちらこちらでネタにされてます。


未開発地 → アドベンチャー・ランドってことになりますね。 洞窟や地下川、滝、切り立った崖・・・。 探検&冒険好きには格好の場所ってことです。
で、ここに目をつけたのが、リアリティー・ゲーム・ショー "Survivor" のフランス版 "Koh-Lanta"

彼らが2007年の Palawan に続き、2008年のロケ地として選んだのがここ Caramoan。 3ヶ月近くのビーチ閉鎖の理由は、この番組撮影のためだったのです。
事情通によると、実際には撮影前の準備に1ヶ月、Gota ビーチ及び周辺の群島での撮影に2ヶ月弱費やしたということです。

番組のディレクター曰く、「パウダーのように白くきめ細かい砂浜、椰子・・・。 これらはわれわれフランス人にとってはドリーム以外の何ものでもない!」


近い将来、ビーチパラソルと甲羅干しする白人の姿で、Gota ビーチが埋め尽くされるかも。


・・・・・ 続く ・・・・・




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《 Gota, Caramoan, Cam Sur 》

  
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July 20, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.4 アイランド・ホッピング ]


gota 2



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”ビーサンが波にさらわれた〜、と思ったら波に乗って戻ってきた〜”

なぁんて、Gota ビーチの波打ち際で独り、悦に入って遊んでいると、

どこからともなく一隻のバンカボートがやってきた。

アイランド・ホッピングのために、手配してくれていたらしい。



今いるのは、"Gota Beach Little" と呼ばれている猫の額のように狭い砂浜。

Gota ビーチには 岩陰をはさんでもう一箇所、 "Gota Beach Big" という砂浜がある。


ぶっちゃけ、ホワイト・サンドという以外たいしたことない、というのが正直な

感想ではあるけれど、周辺に点在する手付かずの島々やビーチへ渡るための

ゲイトウェイとして、Gota ビーチの占める役割は大きい。



Caramoan を満喫するには、周辺の島々に渡ってみること。 ガイド君の話では、

アイランド・ホッピングで巡る島々は、それぞれが異なった特徴をもつという。


* * * * *



*** Lahos Island ***



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まず最初に訪れたのは、「溢れる」というような意味を持つ Lahos 島。


奥行きが狭いこの島は、台風にでもなると、波が砂浜を通り抜ける。




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前方、後方から押し寄せる波のせいで、砂浜の中央が盛り上がっている。




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自然と時間の賜物



* * * * *



*** Matukad Island ***



matukad 1


Mutukad 島のホワイトサンドは、他のどの島のそれよりもキメ細かいとか。



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爬虫類みたいな木の根っこ。



* * * * *



*** Honongan Island ***


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最後の Honongan 島では、コテージの建設が進められていた。



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コテージの位置は、水際からいくらも離れていないのに大丈夫?と心配したが、

この周辺の海面は、とても穏やか。 それがこの島の特徴だそうだ。




hunungan 3



お向いの島にもやはり、小さいなホワイトサンドビーチが。



* * * * *



ガイド君はもうひとつ別の島にも案内してくれようとしたけど、

「風が強いので遠出は避けた方がいい」というボートマンのアドバイスで断念。

その島までは約30分かかるらしい。 海を甘く見てはいけない。

Naga に戻ってから、天候だったか潮の満干の関係だったかで迎えに来るはずのボートが

出航できず、孤島にとり残されたまま一夜を過ごす事となった、という話も聞いた。



Caramoan には40以上の島々があるという。 全島をまわるには1週間は必要だと、

ガイド君は言っていた。 今回は Gota ビーチ以外、3島しか行けなかったけど、

ネットで知った Lahuy Island という島は、写真で見る限りホワイトサンドが

どこまでも続くロングビーチ。 どうしても昔のボラカイと比べたくなる。 

また Caramoan に行くチャンスあれば、是非訪れてみたい島だ。



・・・・・ 続く ・・・・・


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July 17, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.3 パラダイスは遠い・・・ ]


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《 Sabang Port ・ San Jose, Cam Sur 》


*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*



午前4時、準備万端。 いつお迎えが来ても大丈夫♪
午前4時30分、タイムリミット! 約束の時間は 4:00〜4:30。でもフィリピンだしィ・・・
午前4時50分、もう待てない! 乗り遅れるぅ〜!

我慢も限界に達し、階下へ。 
メイドさんに、「ドライバーまだ?」と聞いたところ、外の方を指差された。
そんなバカな。 それなら言えよって。
いくつもの扉の鍵を開けてもらって、やっとゲートまで出て行く。
薄暗闇の中、門番が「外でドライバーが待っている」というので、「ガイドも一緒?」と確かめる。
すると、ドライバーが邸内に入ってきて、「ガイドはどこ? 3時半から外で待機してたんだけど。」

「えっええ〜! ガイドは一緒じゃないの!?」
メイドやらハウスボーイが一斉にバタバタしだして家の主を起こしに行った。
この家の主(P−ナフレンドの、先輩の、お姉さん)が携帯を握りしめながら起きてきた。
ガイドを手配してくれた関係各所に電話しまくり・・・ながら私にコーヒーでも飲めという。
それどころじゃないし。

Naga 市内から San Jose の Sabang ポートまでは車で約1時間半(飛ばせば1時間)かかる。
最終目的地までは、Sabang からエンジン付き大き目のバンカボートで更に2時間。
朝一番の定期船は5時半出発。 これに乗るはずだった。
次船は6時半発、もうこれも間に合いそうにない。

代役として急遽召集された気の毒なガイド君が到着し、出発したのはもう6時過ぎ。
往路は遅い定期船に間に合っても、復路はもう定期船に間に合わない。 
午後は復路の定期船がないので、(最終12時発。 人によっては11時とも言ってた。)片道 2,500 - 3,500 ペソのチャーター船をつかまえる以外に方法がない。
(定期船は片道 140ペソ。 数ヶ月前までは120ペソだったはずなのに。)

Sabang に着いたのは午前7時過ぎ、次の定期船は8時発だって。
運良く(?)ガイド君の顔見知りのボートオーナーに出会い、待ち時間ももったいないので、小型バンカボートを往復3,500ペソで手を打つことに。



sabang port 2


いざ、シークレット・パラダイス、 Caramoan (カラモアン) に出発! 

(前置き長すぎ? すみません)


* * * * *



バンカボートは Lagonoy 湾を東南の方向に進路をとる。 進んで行くにしたがって、右手(南)には 遠くに Albay (アルバイ)州Mayon Volcano (マヨン火山)のシルエットが浮かび上がってきた。


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左手(北)は陸続き。所々砂浜らしきものも見えるけれど、どこまでも山々が連なる。
陸路なら約5時間かかるというのは、この山々を越えていくわけね。

山の表情は様々。 濃い緑色の森林が続いていたかと思うと、途中で何度かまったく色も形も異なるモコモコした低い山々が出現したりする。

海の色も刻々と変わっていくのがわかる。


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万が一ボートが転覆したら、左岸に向かって泳ごう、などと余計な事を考えながら、寝てないので睡魔とも闘いながら、時折波しぶきをかぶったり、小雨にも打たれながら1時間半の船旅で(小型バンカの方が速い)、Caramoan の Guijalo ポートに到着。



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《 Guijalo Port ・ Caramoan, Cam Sur 》



ここって本当に秘境? 



いえ、これからまだ車での移動が待っていて、


町(?)を抜け、山道を走ること 20-30分。




gota


Gota ビーチ到着。



誰もいない!! 


もっ、もしかして、目の前の景色を独り占め?





・・・  続く ・・・



* * * * *


ところで、約束の時間に現れなかったガイドについては、「子供が急に病気になった」という説と、「本人が病気になった」という説が浮上。

どっちでもいいけど、来れないのなら「連絡くらいしろよ!」っつーの。ったく。

  
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July 15, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.2 プールサイドで朝食を! ]


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何度も登場しますが、CWC の宿泊施設 Villa のプールサイドは、

ファンクションルームとしての役割も果たしています。


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* * * * *


Naga 行きのフライトには、宗教関連の大集会に出席するという

P-ナフレンドの先輩のグループも搭乗することになっていたため、

Naga 到着後は、彼女達と行動を共にすればいいと言われていました。

お言葉に甘えて、♪便乗、♪便乗。 Manila 発 06:45、Naga 着 07:30

という早朝フライト。 空港に待機していた送迎車で直行した CWC の

Villa には、フィリピンスタイルの朝食ブッフェが用意されていました。


(註:いつもここで朝食ブッフェが用意されているわけではありません。

 今回は、このグループのためにオーダーされたものです。)  



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チリ人の神父様たちに混じって便乗朝食。



ブッフェスタイルなのに、何故か各料理の前には給仕係が。

フィリピンではよく見かける光景、ずっと不思議に思ってます。

(自分で取るからほっといて、と言いたくなったりもしますが・・・)



* * * * *



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Tapa(タパ=肉の漬焼き)、Tocino(トシーノ=甘味のあるベーコン)、

Longaniza(ロンガニーサ=ソーセージ)と朝食の定番肉料理勢ぞろい。

干し魚のフライ(多目のオイルで焼き揚げにしたもの)も3種類。

ちなみに魚の干物は Dried fish(干した魚)かと思いますが、

Salted Fish (塩した魚)と呼ばれています。



ご覧の通り、かなりヘビー。 野菜も欲し〜い。 「果物食べておけ」、って

わけにはいかないです。 なのですが、ガーリックライスと一緒に

ついパクパクいってしまいます。 朝からこれは非常にマズイです。



朝食後はグループと分かれて、ガイド役の地元P-ナと市内見物へ。

ランチも Villa に戻ってくることになっていたのですが、ヘビー過ぎる!と

P−ナもウンザリ。 二人でエスケープして、ベジタリアン・レストランへ。

そこで絶品料理と出会うことに。 (また後日報告します。)


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さて、次回 はそろそろ 「未開拓ビーチ」のレポートでも。

  
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July 12, 2008

◇フィリピンのプロビンス、Bicol(ビコール)地方へ [ Vol.1 CWC ]


cwc villa

< Villa @CWC >


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Legaspi (レガスピ)行きから、○X年ぶりの Bicol (ビコール)地方。

年月はずいぶん経過していても、信号もなく、トラフィック(交通渋滞)もなく、高層ビルもなく・・・・、変わることのないのどかな風景に心なごみます。

Bicol 出身の P-ナフレンドのホームタウンは、Camarines Sur (南カマリネス州) Naga (ナガ)。
マニラに住む本人は、「重要なミーティングがあるから自分は行けないけど、現地では親戚縁者総出で何もかも面倒みさせるから行ってくれば?  未開拓同然のビーチもあるし。」と背中を押され、半ば強制的に Naga 行きのフライトをブッキングされたのでありました。

本当は別に行きたい場所があって準備を進めていたのですが、目的地へは国内線飛行機はモチロンのこと、バスやボートを乗り継いでいかなければなりません。それに乗車・乗船時間も短くはありません。
初めてだし、一人で行くのはちょっときついかも? と心細く思っていた矢先にこのオファー。 トランスポーテーションの心配もしなくていいのなら、まっ、いいっか。そしてなにより「未開拓のビーチ」というのにそそられる。 ってことで、急遽行き先変更。

ところが、出発寸前になって、Naga のホテルがどこも満室、空室がない!ということが判明。 あんな田舎でありえない!と思われるかもしれませんが、丁度ウェイクボードの世界選手権が開催されていて(7月1日〜6日)、世界各国から出場者や観客がわんさかと Naga に集結していたのです。 どうりで。 (フィリピンで一度にあんなにたくさんの白人集団を見たのは初めて。)


* * * * *


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(空の色が変? 大目にみて!)



Naga とその周辺地域は、至る所このイベントのバナーや看板だらけ。 そういえば、マニラの空港にもバナーが飾られていました。


でも、世界選手権がどうしてこんなフィリピンの片田舎で? と疑問に思うでしょ?
なんでも Camarines Sur の若き州知事(L-Ray Villafuerte 氏。確かまだ38歳くらい)がウェイクボードのファンで、Naga にウォータースポーツ施設の立派なのを作っちゃったらしいんです。
Batangas (バタンガス)にもウェイクボードが楽しめる施設はあるらしいのですが、ここ Naga の方がずっと人気があるということで、南カマリネス州を代表する観光スポットとなっています。

このウォータースポーツ施設は、CWC (Camsur Watersports Complex) と呼ばれ、ウェイクボードやウォータースキー用の近代的設備(Cable Park というらしい)を有し、ボートレースができる人工池、スイミングプール、エコビレッジ(動植物園)、様々なタイプの宿泊施設等が隣接しています。




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《 競技中のカッコイイ写真は HP に掲載されているので、そちらをどうぞ。》


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《 この装置が Cable Park と呼ばれる所以? 》



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《 プールサイドでマッサージを受けることも可能。》


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トップ写真(↑)のプールがあるのは、"Villa" と呼ばれる宿泊施設のひとつ。(P−ナフレンドの親戚縁者は、私の宿泊先としてここを予約してくれる予定だったらしいんです。 残念。)
他にも、Container (コンテナーを改造したもの)、Cabana、Mansion、と呼ばれる宿泊施設があります。(詳細は→ こちら
現在の室数では足らないのか、Villa の前の草むらでは急ピッチで Cabana の増築工事が進められていました。



話を戻しますが、泊まるホテルがない私は、[P−ナフレンドの] → [今はマニラに住む、Naga 時代の先輩の] → [お姉さんのお家] に泊めていただくことになりました。
これってとってもフィリピンチック!! 見ず知らずの、それも外国人を平気で受け入れちゃうんです。 "友達の友達はみな友達" 的感覚!! これぞ、名高い Filipino Hospitality (フィリピノ・ホスピタリティー/おもてなし精神)!!


P−ナフレンドの親戚縁者に見守られ、今回の旅が始まりました。 ここCWCから。


・・・ to be continued ・・・

  
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