December 15, 2005

◇フィリピンのクリスマス 〔3〕

 フィリピンではこの時期、すでに挨拶は ”メリー・クリスマス”。 もちろん現地では、もうすっかりクリスマス気分で盛り上がっていることでしょうが、さぁ 明日(12/16)からいよいよクライマックスに突入です。

現地フィリピンでは、クリスマス前の9日間、すなわち12月16日から24日まで、MISA DE GALLO (ミサ デ ガーリョ) または SIMBANG GABI (シンバン ガビ)と呼ばれる《夜明けのミサ》が行われます。

英語でいうなら MASS OF THE ROOSTER、雄鶏のミサ=一番鶏が夜明けを告げるとともに始まるミサ、実際にはまだ暗いうちに始まります。

simbang gabi 2 
ある時、宿泊していた友人宅で、メイドさんがこのミサに参加するというので、早起きして一緒に連れて行ってもらったことがあります。






simbang gabi 1
本当に、まだ真っ暗でした。 
もちろん、9日間は続けられませんでした。
だいたい動機が不純でした、単にミサの後に出る屋台の BIBINGKA (ビビンカ)や PUTO BUMBONG (プトボンボン)に目がくらんだのでした。



BIBINGKA (ビビンカ)
bibingka1 bibingka2

上下から炭火で焼いた、ホットケーキ風のお菓子。
素焼きの器にバナナの葉をしき、生地を流し込みます。器の下には炭がセットされていて、上からは炭をいれたハンドルのついた器をのせて加熱する、という具合です。
ITLOG NA MAALAT(イトログ ナ マアラット=茹でた塩卵)や KESONG PUTI (ケソン プティ=水牛のチーズ)をトッピングし、更に出来上がったらたっぷりのココナッツをかけます。


PUTO BUMBONG (プト ボンボン)
puto bumbong1 puto bumbong2

紫色で棒状のモチ米のお菓子。 筒状の器具で蒸しあげます。

あとは、ホットな SALABAT (サラバット=ジンジャーティー)、クリスマスの風物詩です。

★ MISA DE GALLO 用のグリーティングカードを見つけました。
特に これは、ユニーク! 中央の ”PLAY” をクリックしてみて! まさしく、夜明けを告げる一番鶏です。


スペインが伝えたキリスト教ですが、ご本家の MISA DE GALLO はフィリピンのそれとは少し違うようです。

色々調べてみたところ、スペイン語圏の MISA DE GALLO は、12月24日の夜のみ、行われるようです。
クリスマスイブの夕食 (NOCHE BUENA) の後、教会に行くのだそうです。


夜明けを告げる鶏、この日は単なる夜明けを告げるのではなく、キリストの誕生した特別の日の始まりを告げるものなのです。

この記事へのトラックバックURL