December 31, 2012
◇フィリピンの英雄をとり囲んだ食環境

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当ブログでは度々書いていますが、昨日 (12月30日) は、フィリピンの国民的英雄 José Rizal (ホセ・リサール) の死を追悼する 「リサール・デー」 でした。
一年の締めくくりにはどうしても避けられないブログネタになっていますが、今回はリサールの食にまつわる本の紹介です。
"The Foods of Jose Rizal" : リサール自身によって書き残された小説、詩、自叙伝、日記、家族や友人に宛てた手紙等、そして彼を賛美する人たちによって書かれた書物、彼を知る人たちへのインタビューから収集したリサールの 「食」 に関するくだりのみをまとめた1冊です。

食事のメニュー、食材、テーブルセッティング、ダイニングルーム、食品の値段など、リサールの幼少期から、ヨーロッパへの留学、追放時代、そして "Mi Ultimo Adios (『我が最後の別れ』)" を残すまで、彼の人生における食環境を垣間見ることができます。
また、それらを通じて描き出されている、その時代の習慣、家屋、歴史的背景も見逃せません。

各章のはじめには、フィリピン料理のみならず、ヨーロッパ料理まで、リサールに所縁のあるレシピが掲載されています。
第6章 "Rizal's Literary Writing (リサールの文学作品)" には Chiken Tinola (チキン・ティノラ) のレシピ。

リサールの代表作、 "Noli Me Tangere (ノリ・メ・タンヘレ= 「我に触れるなかれ」) には、食に関する描写が多く、Chiken Tinola もそのひとつ。 有名な、 ”Tsokolate(チョコラーテ)” のくだりも。(→ こちら 参照)
リサールについては、彼がめざしていたスペインからの独立運動に関する観点から語られることが多いように思えますが、時には 「リサールは何を好んだのだろうか? 何を食べたのだろうか?」 と別の角度から国民的英雄を考察してみるのも興味深いのではないでしょうか?

■The Foods of Jose Rizal
著者:Felice Prudente Sta. Maria
発行:Anvil Publishing Inc.
ISBN: 9789712726774
言語:英語
こちらで販売中 → ★
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ご容赦願います。
Jose Rizal に関する過去の投稿もご参照ください。
◇国民的小説をモチーフにした "フィリピン料理レストラン"
(2011/12/31)
◇フィリピンの英雄の日
(2007/12/30)
◇フィリピンのホットチョコレート ” Tsokolate(チョコラーテ)”
(2006/12/30)
◇フィリピンの英雄
(2005/12/30)
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