August 01, 2013
◇ IFEX (国際食品展) フィリピン 2013 - Vol. 5 ヘルシー志向の表れ?

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◇ IFEX (国際食品展) フィリピン 2013 - Vol. 4 トロピカルワイン の続きです。
世界的トレンドに乗じるように、年々高まるP国のヘルシー志向。 世界市場への輸出拡大を目的とする IFEX には、その表れとも思える数々の新製品が毎回登場しています。 洒落たパッケージ入りのハーブティー、食品、サプリなどに製品化された伝統的な薬草の類は、もう見飽きてしまった感がありますが、この国にはまだまだ大化けしそうな素材が眠っているようです。
今回の展示品の中で、目新しく感じたのは、海藻の加工品。 海藻は、植物繊維が豊富でミネラルやビタミンを含み、低カロリー、とくれば、まさにヘルシーブームにはうってつけの素材ではないでしょうか。
海に囲まれ、7,100以上の島々で形成されている国ですから、当然海藻は豊富なはずなのに、日本とは違って海藻の加工品はあまり目にすることはありません。 海から採ってきて新鮮なものを食べればいいのですから、わざわざ加工品にするという発想が生まれなかったのかもしれませんが。 (海藻が登場する過去の投稿もご参照ください。 → こちら や こちら )
では、どんな加工品が出展されていたのかというと、

海藻入り乾燥中華麺

海藻入りチップス

トップ写真同様、Achara (アチャラ=ピクルス)
Ubud (ウボッド=ココナッツの新芽) や未熟のパパイアのピクルスと同じように甘いピクルス液に漬けられています。 日本人には甘い味つけの海藻なんて想像がつかないかもしれませんが、試食してもあまり違和感がありませんでした。 使用されている海藻が Guso (グソ=サンゴノリ、スーナーと同じか、同類) のようなコリコリした食感で、意外にも甘酸っぱさと合っているから不思議です。
甘酸っぱいのもいいけど、甘さを抑えて、日本で市販されているモズクやメカブのような和の味つけにすれば、おかずやお酒の肴用に結構いけると思います。 食感は受けること間違いなしです。

こちらはそのままの状態で乾燥させたものみたい。 パッケージの名前からすると、オゴノリ (左) と Porphyria (右) というノリのような種類であると思われます。 乾燥したものはどうやって食べるのか、気になるところ。 出展者に聞かなかったことを今頃後悔。
P国には、1500種類もの海藻が存在し、そのうち500種は食用になるとか。 世界市場向けに、特に海藻にはなじみのある日本人に受け入れられるような、とんでもない品種がまだまだここには眠っているかもしれません。 加工技術、パッケージングの発展にも期待したいところです。
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あと、海藻ではないのですが、目に留まったのが Alamang (アラマン=アミエビ)、そうです、P国では調味料として欠かせない Bagoong Alamang (バゴオン・アラマン=アミエビの塩辛) の Alamang です。 海藻加工品と同じブースに展示されていました。

パッケージ違いの パウダー状 alamang

乾燥 alamang はまるで日本の乾燥サクラエビ
これが面白い!

Bagoong キューブ!?
バゴオン・コンソメってとこでしょうか。

ついでにもう一丁、魚の Bagoong キューブ!?
この国の自然がもたらす大地の恵み、海の恵みは、技術の開発・発達により、目新しい製品へと加工されています。 それらは国内消費よりも、世界市場を意識して製品化されている場合が多いことも事実。 世界的トレンドであるヘルシーブームは、自然の恵み豊かなフィリピンの輸出産業にとって、救世主となっているのかもしれません
・・・ 続く ・・・
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