June 02, 2014
◇ フィリピンの伝統手織物への旅

《 HABI: A Journey Through Philippine Handwoven Textiles 》
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前々回、前回 と、トレード・ショー Manila FAME 期間中に披露された、フィリピンの伝統的手織物文化 "The weaves of the Philippines" の様子を報告したわけですが、同期間に現地でもってこいの資料をゲットしてきました。
HABI: A Journey Through Philippine Handwoven Textiles と題した書籍。 HABI は 「織物」 を意味します。 ルソン島北部から、南のミンダナオ島まで、フィリピン各地で継承されてきた手織物を網羅した貴重な一冊です。
では、その中身の一部をご紹介しましょう。
トップ写真 (↑) の表紙に起用されているのは、聖アウグスチノ修道会のシンボル、頭が二つある鷲をモチーフにした、イロコス地方の Abel 織りブランケット。 / Ilocos Norte 1920年代
表紙の内側 (見返し)

星&ダイアモンド柄をあしらった Insukit (差し込み織)ブランケット / Paoay, Ilocos Norte, 1920年代
裏表紙の内側

Kandit (ウエストベルト)・シルク / Tausug, Sulu 諸島
以下、本文より。

Piña / Aklan
「フィリピンファブリックの女王」 と呼ばれるだけあって、他のどの織物よりも多くのページを割いて紹介されています。

Abel / Ilocos
Abel には、市松模様、チェック、ストライプ、植物柄など様々なパターンがあります。 上左3点は、Abel の中でも最もポピュラーで特徴ある曲線と市松模様を組み合わせた Binakul というパターン。 旋風をモチーフにしています。

Mat
自然素材の手織りマットは、日常生活には欠かせないアイテム。 Buri、 Pandan、 Tikog など、生産地によって使用される素材は様々です。
更に、Sinamay, Pinukpok, Tepiña, Hablon, Patadyong・・・、まだまだ各地の手織り文化が紹介されています。
こんなのも

マットの編み方がイラストで紹介されていたり、

Malong という多目的布の使用例も。 ワンピースやスカートにもなり、バッグにも、日よけにも・・・ 右ページにも使用例が続きます。
あと、コレクターや研究者によるエッセイ、ショップリストなど、手織文化に関した情報が盛りだくさん。 布好きにはたまらない、価値ある一冊です。

HABI: A Journey Through Philippine Handwoven Textiles
発行: HABI: The Philippine Textile Council
編集: Rene E. Guatlo
【追記: 2014.06.04】
HABI: A Journey Through Philippine Handwoven Textiles を 当ネットショップ にて販売開始しました。 こちらからどうぞ → ★
数に限りがありますので、売り切れの場合は、ご容赦ください。
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